私の上司にYさんと言う、自分に甘く、他人に厳しい、人間のクズがいました。
彼は担当した4つの売場をすべてアキバナンバー1の売場にしました。
当然、彼に人望などありません。ずっと後、社長と揉めて会社を去るとき、一人も彼に付いていくヤツはいませんでした。
なぜ、そのような人間のクズに、アキバナンバー1の売場を作ることができたのでしょうか?
おはようございます、パワー店長養成講座の小宮秀一です。
Yさんのクズエピソード
彼のクズエピソードはたくさんありますが、もっともクズいエピソードがコレです。
ある土曜日。Yさんの部下で、私の後輩にM君が「熱が38度あるので休ませてください」と電話してきました。
たぶん、Yさん以外が電話に出ていたら、M君は普通に休めたかもしれません。ところが運悪く、その電話を取ったのはYさんです。
YさんはM君に「ダメだ、這ってでも出てこい」と言い放ちました。
今ならパワハラで訴えられるところですが、当時はまだ、上司の言うことは絶対でした。M君は昼頃に出社し、青ざめた顔色で売場に立っていました。本当にきつそうでした。
私はM君に「立っているだけでいいから」と言いました。コレも今ならパワハラですが、休憩室で寝ていたのでは出てきた意味がないわけで。このように声を掛けるしかなかったのです。
ちなみに、M君ですが、閉店する頃には体調を回復していましたのでご安心のほどを。
そして次の週末の土曜日。朝礼前にYさんから電話が掛かってきました。
私が電話を取りました。すると「風邪引いたから休む」とYさん。
「そうですか」と言ったモノの、私はYさんのM君に対する仕打ちをひどいと思っていました。そこで「でも」と続け、「先週M君に這ってでも出てこいと言いましたよね?」と皮肉を言いました。
するとYさんは「オレはそんなひどい人間ではない」と言いました。忘れたのか、ごまかしたのかはわかりません。
人間は誰でも多少は自分に甘いところがあります。だって自分が一番かわいいのですから。それでもその弱さを克服しようとするのが人間の良さだと思うのです。Yさんには、その気持ちがかけらもないことがわかりました。
その秘密とは?
いずれにしても彼の人間性が最低なのは間違いありません。
それでも彼が4つの売場をアキバナンバー1にしたのは動かしようがない事実です。
部下に軽蔑された状態で、彼はどうやって4つもの売場をアキバナンバー1にできたのでしょうか?
それは彼が、当時の(今もかもしれません)、アキバの人間がほとんど知らない、あることを知っていたからです。
そのあることを知っていたから、彼はアキバナンバー1の売場を4つも作ることができたのです。
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