「店員が売場にいる」のは店作りの基本です。
「店員が売場にいる」と言うと軽く聞こえますが違います。もっと強い言葉で言うと「店員は売場にいなければならない」のです。
なぜ店員は売場にいなければならないのか?
なぜ店員は売場にいなければならないのでしょうか?
その理由は3つあります。
1.人気(ひとけ)のない場所は怖い
人はその場所が安全かどうか、人の気配があるかどうかで判断します。人の気配があれば安全、なければ危険と判断します。コレは理屈ではなく、本能に根ざしたものです。
人の気配がいない場所は単純に怖いです。店も同じです。人の気配があれば入ってみようという気になりますが、気配がないと怖くて入れないです。
「店員しかいない店も入りにくいのでは?」
だから、売場にお客様がいないときは店員も姿を消した方がいいと?
それは違います。入りにくいかどうかは店員の行動に寄ります。店員が入口を睨んで立っていたら入りにくいです。また、手持ち無沙汰でボーッと立っていても入りにくいです。
お客様は入ったらスグに声を掛けられるかもしれないと感じるでしょう。声を掛けられなくても、自分の行動を見られるのは居心地が悪いです。
しかし、店員が忙しそうに動いていたら? スグに声を掛けられたり、行動を見られたりしなかったら?
店員への恐怖は薄らぐでしょう。店員への恐怖はこのようにコントロールできます。
しかし、人気(ひとけ)のない場所に対する恐怖はコントロールすることはできません。だから、たとえお客様がゼロでも店員が売場から消えてはいけないのです。
2.売場にいないとお客様の役に立てない
店員はお客様の役に立つために存在しています。お客様の役に立つためには売場にいないと始まらないわけです。
もちろん、ただ売場にいればいいわけではありません。レジ係なら必ずレジにいなければなりません。
お客様がレジに来たとき、誰も人がいないのは顧客サービスとして最低です。レジを離れていいのは、スグにレジに戻れる範囲で、かつ、お客様の動きを常に注意しておく必要があります。
お客様がレジに向かうと察知したらすぐにレジに戻らなければなりません。お客様に声を掛けられてからレジに戻るなどあってはならないことです。
やむを得ずレジから離れる場合は必ず代理の人に入ってもらいましょう。
サービス・カウンターを設けている場合も同様です。サービス係は必ずサービス・カウンターにいなければなりません。
サービス・カウンターに誰もいないのは、「サービスするつもりがない」と宣言しているのと一緒です。サービス・カウンターでネガティブ・キャンペーンをしているのですから笑えます。
サービス・カウンターを設けていない場合はレジがその役目を果たします。この場合、レジ係には高い能力が必要です。
レジ係の能力が低い場合はできる人がサービス面をフォローして下さい。
3.売場にいないと売上が作れない
接客しないより、接客した方が売れます。私がいたパソコン専門店チェーンの買上率は10%前後でした。
ところが、接客したお客様に限ると買上率は30~60%に跳ね上がります。売上最下位の店でさえ、接客すると3倍売れるのです。
店員がバックヤードにいたら接客することは不可能です。売上を作るためには店員が売場にいなければならないのです。
なぜ店員は売場にいなければならないのか?
まとめると、その理由は3つ。
- 人気(ひとけ)を出すため
- お客様に役に立つため
- 売上を作るため
だから、店員は売場にいなければならないのです。
このような店作りの基本をもっと学びたいなら、売れる店作りのために最低限やるべき8つのことを買ってください。
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