おはようございます、小宮です。
私のサイトのアクセス解析を見ていたら、『品揃えの良い店は売れる?』という検索フレーズで訪問してきた方がいらっしゃいました。
ちょっとおもしろいネタなので取り上げることにしました。
あなたは品揃えの良い店は売れると思いますか?
実は、この質問では答えにくいんですよね。
そもそも、良い品揃えとはどういうことなのでしょうか?
商品がたくさんあることが良い品揃えでしょうか?
これは、多ければいいってもんじゃない!と断言できます。
私は最初に店長をやった店では地域最大の売場面積=大量陳列を、二番目に店長をやった店では地域最小の売場面積=少量陳列を経験しましたが、それぞれいいところがあり、悪いところがあるのです。
大量の品揃えはプロモーションに有利です。
「県内最大の品揃え」と言うキャッチを堂々と使うことができます。「もし、当店になかったらアキバに行ってください」と言うこともできます。
でも、有利なのはそれくらいです。
私たちがしっかり選択基準を提示してあげないと、お客は商品を選べなくなります。「人は商品が多くなると選べなくなる」というのは、心理学のジャムを売る実験でも有名です。
心理学と言うのはアレですが、自分に有利なデータはどんどん使いましょう。
大量の品揃えはお客が選ぶのも大変ですが、商品を管理する方も大変です。
品切れしても気がつかない、倉庫に在庫はあるのに売場に出ていない、売れ行きの悪い商品が多くのフェイスを占めている、なんてことがよく起こります。これで売れるわけがありません。
ちなみに、大型店舗の建て直しは商品を絞り込むことから行うのがセオリーです。管理できる程度に減らした方が質を上げることができます。
もっと問題なのは、従業員がわからない商品が発生してしまうのです。わからない商品が売れるわけがないのです。
売場面積が小さい場合は、この逆が言えます。
プロモーションには不利ですが、取り扱いアイテム数が限られるため、商品管理が比較的容易な上、売上に貢献できる商品をしっかり吟味することが可能です。
と言うか、吟味しないと売上が作れないです。
売上に貢献できる商品とは、売れる商品と言うことではありません。念のため。
まあ、売場面積が大きくても小さくても苦労はあるんです。商売に楽なことなんて無いんですね。
お客にとっての良い品揃えとは、自分の買いたい商品があり(大前提)、選択の自由があり、かつ、選択ができなくなるほどの量はない、と言うのがベストなんでしょうね。
コメント
コメント一覧 (6件)
その店舗面積によって、最適な量はありますよね!
やはり大型、小型など様々な店舗経験のある人は店舗特性を見極める能力が高いように思います。
大型しか経験の無い人が本部にいると何かと大変です。
ある小売店の店長さん、おはようございます。
> 大型しか経験の無い人が本部にいると何かと大変です。
よ?くわかります。
大型店は小型店に比べると結果を出しやすいので出世しやすいってのはあるかもしれませんね。
現場は溜まったもんじゃありませんが。
大型でそこそこ頑張った人は、次は本部とかしかポジションが無いのかもしれないです。
そこから小型に異動となれば評価されてない感じになりますから。
このような人は、よっぽどなことがない限り小型で働く機会が無くなるので、ある意味不幸な気がします。
> このような人は、よっぽどなことがない限り小型で働く機会が無くなるので、ある意味不幸な気がします。
私もちょっとだけ本部スタッフをやりましたが、店舗のマネージメントとはまったく違うモノだと感じました。
つまり、店舗から本部というのは出世なのか?と思いますね。積み重ねたノウハウが役に立たないんですから。
なるほど!
ですが例えば本人も本部も出世したと考えている場合は、出世したんだと思います。
小宮さんのように、今までのノウハウが役にたたないと頭を切り替えて取り組んでいただければ、ありがたいのですが、そのような素振りはありませんし実際に現場が混乱しています。
それに対して対策をうったり、現場が言っていることに耳を傾けていないように見えます。
余裕が無いのかもしれないのですが。
現場時代はカリスマ的な感じで言われていて、売り場を見に行くたび、キレイで楽しい売り場だなと感動したんですが。
天狗になっているような気がします。今はまだ。
このようになりそうな人は数人います。全員、大型店の人です。
それはそれとして、本部での商品管理などマネジメントは別物で現場とは違う難しさがあるんでしょうね。
ある小売店の店長さん、毎度。
> それに対して対策をうったり、現場が言っていることに耳を傾けていないように見えます。
それって自信がないのかも知れませんね。自信が無いから自分の考えにこだわっているって感じます。
ダメセールスマンだった頃の私がそうだったので。実績もないくせに自分のやり方にこだわっているという…