売場面積を商品の売上構成比と同じにしてください。
おはようございます、パワー店長養成講座の小宮秀一です。
メールサポートでこんなことがありました。
「売れる商品をもっと売る」を実践中のベーカリーのA店長。
彼女の店は食品スーパーのインショップです。
試行錯誤しながら、何とか今自分の店で売れている商品を見つけました。
それが自家製食パンです。
1週間後、売上が5%増えたと報告がありました。
店長は喜んでいました。
それでも私は納得できませんでした。
なぜ納得できないのか?
経験上、この商品のデータから考えると、2桁は増えていいはずだからです。
在庫が足りなかった?
そんなことはありません。
店長は自家製食パンの製造を170%増やしました。
170%増やしたのには理由があります。
決して精神論ではありません。
その理由は後ほど述べます。
十分な在庫があるのにどうして5%しか増えなかったのでしょうか?
売場を見たら…
私はもしやと思って売場の写真を送ってもらいました。
売場面積が足りないのでは?と思ったからです。
写真を見たら思った通りでした。
自家製食パンのフェースを2フェースから4フェースにしただけでした。
確かに、むやみにフェースを増やしても売上が上がるわけではありません。
4フェース以上増やしても売上は横ばいというデータが多いです。
しかし、売れる商品をもっと売るときは違います。
売れる商品をもっと売るとは、この商品には自信がある、お勧めだと、お客様に訴えることです。
では、売れている商品にはどのくらいの売場面積を与えればいいのでしょうか?
売上数量構成比と同じにする
売れる売場作りの第一歩は、売上数量構成比と在庫数量構成比と売場面積構成比を同じにすることです。
まず、売れている商品の売上数量構成比を出します。
たとえば、自家製食パンの売上数量構成比が12パーセントだとします。
次に全在庫数に12%を掛けて自家製食パンに割り当てる在庫数を出します。
全在庫数が800個だとしたら、自家製食パンに割り当てる在庫数は96個です。
最後に売場面積に12%を掛けて、自家製食パンに与える売場面積を出します。
自家製食パンの場合、什器に陳列可能な数に12%を掛けるのが使いやすいでしょう。
什器に陳列可能な数が500個だとすると、自家製食パンに与える陳列数は60個となります。
なぜ、3つの比率を同じにするのか?
なぜ、売上数量構成比、在庫数量構成比、売場面積構成比の3つを同じにするのかわかります?
3つ理由があります。
- より多くの陳列スペースを与えることで、売れている商品を目立たせることができる。
売れている商品をお客様に訴求できる。 - 在庫も売れ行きに応じて持つことで、欠品が起こる可能性が低くなる。
顧客損失が減る。 - 店の経営資源を効率的に活用することで、ムダが減り、経費が削減できる。
経費が減れば利益が増える。
要は、売上数量構成比、在庫数量構成比、売場面積構成比の3つを揃えた方が儲かると言うことです。
もしあなたが売れる売場を作りたいならココから始めてください。
追伸
フェースを売場面積構成比から7としたところ、13%増となりました。
それでも、まだやっていない売り込み方があります。
自家製食パンの売上はもっと増やせるでしょう。
期待していますよ、A店長。
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