近所に引っ越せって話です。
おはようございます、パワー店長養成講座の小宮秀一です。
接客販売する店なら、トレーニングを受けたセールスマンがいれば、お客様の本当のニーズ・ウォンツを引き出して、それに対応した商品を売ることができます。。
たとえば「MacProが欲しいんだけど・・」というお客様に、バカ正直にMacProを売るのはセールスの素人です。なぜ、MacProが欲しいと思ったのか? それを丁寧に聞いていけばお客様の本当のニーズ・ウォンツにたどり着くことができるからです。
本来なら、バイヤーに、こうした本当のニーズ・ウォンツが届くのがよりベストなのですが、たとえそれができなくても、現場の売上は上がります。バイヤーがクソみたいな商品ばかり仕入れていると、現場もいずれ切れますので、そのときにまとめて情報を渡すのもいいかもしれません。
問題は接客をしない店の場合です。「お客様がAと言う商品を買ったのはAが欲しかったから」としか考えられなかったら、いずれ商売は行き詰ります。だって、本当のニーズ・ウォンツがわからなければ、お客様が本当に買いたい商品がわかるわけがありません。
では、接客しない店が、お客様の本当のニーズ・ウォンツを知るには、どうしたらいいのでしょうか?
結論から言います。店長が店の近所に引っ越してください。
店長自身が自分の店がターゲットとする地域に入り込んでしまうのです。そうすれば、その地域のお客様のニーズ・ウォンツを、肌で感じることができるようになります。たとえば、あなたがコンビニの店長なら、店の近所に住めば、いやでも足りないもの、必要なものがわかります。
店の近所に住むだけでも得られるものは大きいですが、できれば地域のコミュニティに入り込むべきでしょう。近所付き合いや趣味のサークルなどに参加して、地域の人と友人関係になれればよりいいでしょう。地域の人と仲良くなれば、店に対しても忌憚のない意見を聞くことができます。
実は、私が店長のキャリアで一番成功したのは、地元の店の店長をやったときです。地元ですから友人がたくさんいます。一口に友人と言っても距離感は様々ですが、友人が店長をやっていれば、一度くらい店に来てくれるでしょうし、少しは何かを買ってくれるでしょう。
そのときは三十代の半ばで、会社やコミュニティの中で、友人もそれなりの立場になっていて、法人としての付き合いもできるようになっていました。
たとえば、開店当初はアダルト系のパソコンソフトを扱っていたのですが、「PTAと某政治団体が抗議する準備をしている」と教えてくれたのは、地域で世話役的な立場を務めていた地元の友人でした。
彼によれば、PTAだけならまだしも、某政治団体を敵に廻すのは、やくざを敵に廻すよりも厄介だと忠告してくれました。そのおかげで、正式な抗議を受ける前に撤去することができました。
そして店長が近所に住むことのもう一つのメリットは、店を時間をかけて面倒を見てあげられることです。
店は子供のようなものです。時間をかけて面倒を見れあげればあげるほど、より良くなるのが店なのですし、手を抜くとあっという間に荒れてしまうのも店です。
店に時間をかけるとどうしても帰りが遅くなります。帰りが遅くなると疲れます。だから、店は自宅は近いのに限るのです。二十代なら無理も利くでしょうが、三十代も過ぎるとそうもいきません。
店長が店の近所の住んでいれば、より多くの時間を店のために使ってあげることができます。それだけ手をかけてあげてこそ、成功は得られるのです。
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