アキバの電気屋で、2つの店の店長を務めた私が、店長の転職事情の、本当のところを暴露します。
おはようございます、パワー店長養成講座の小宮秀一です。
もし、突然、解雇されたらあなたはどうしますか?
労基局に駆け込む? 不当解雇で訴える? 労働組合にすがりつく?
いやいや、そんなムダなことは止めましょう。
会社はあなたのことを要らないと言っているのです。
そう言われると、プライドこそ傷つきますが、あなたには何の責任もありません。なぜなら、経営に失敗したのは会社であって、あなたではないからです。
店長の転職事情
「要らない」と言われたら「必要」とされるところに転職するのがプロというものです。
ただ、店長のあなたには残念なお知らせがあります。
それは店長の経験は、転職では何の役にも立たないと言う事実です。
理由は3つあります。
店長の経験が転職で役に立たない3つの理由
店長の立場がピンキリ
一つ目の理由は、一言で店長と言っても、その立場は会社によって様々だからです。
たとえば、店長に、店番以上の能力を期待していない会社の場合、他社の店長も同じと考えがちです。
店番とは、決まった時間に店を開け、穴が空かないようにシフトが組めればOKというものです。つまり、肩書きは店長でも、何の権限もない店長です。もっとも、権限がない分、責任もないので楽と言えば楽ですが。
店長を店番と思っている人に対しては、「店長」をウリにすることは難しいと言えるでしょう。
マネージメントは属人的ノウハウ
二つ目の理由は、マネージメント――人を管理するノウハウは、会社の人の属性に依存した、属人的ノウハウだからです。属人的ノウハウと言うことは、人を管理するノウハウは他では通用しないと言うことです。
たとえば、上場企業の場合、社員はよく似ています。これは数多くの上場企業の人と付き合うことで私は確信しました。
なぜ、似たような人が集まるのでしょうか?
それは、いい人材を採用するコツに原因があります。
いい人材を採用するコツは、今会社にいる、いい人材と似た人を採用することです。安易なやり方ですが、失敗しにくいのでよく使われています。
それに人は自分と違うものは排除する生き物です。人が選び放題の上場企業に似たような人が集まるのは必然と言えるでしょう。
たとえば、NECの人はこう、富士通の人はこう、IBMの人はこう、という具合に――具体的に言うと私が敵を作ることになるのでご容赦ください。
従業員が似ていると言うことは、管理方法も似ていると言うことです。軍隊式の規律を要求する会社もあれば、草食系と言われる緩い規律の会社もあります。草食系の会社に、軍隊式の店長は明らかにミスマッチです。
このような理由から、人の管理者としての店長は尊重されないと言うことです。
売上を作れる店長が希少
あなたには残念なお知らせですが、パワー店長養成講座で学んでいるあなたのように、売上を作れる店長は希少です。
希少だから尊重される?
いいえ、そうではありません。売上を作れる店長が希少だからこそ、面接に行った会社に一人もいない可能性があります。
つまり、希少だから価値がわからないと言うことです。
必要なのは結果
ここまで述べたように、店長の経験は転職には役に立ちません。面接では、あなたが成し遂げた実績を中心に話すことをお勧めします。
もっともわかりやすい実績が売上と粗利です。あなたが店長になって、昨対で10%売上が伸びたとか、粗利を3%改善したとか、と言った数字が一番わかりやすいでしょう。
え? そんな実績ないですって?
確かに、店全体ではムリかもしれません。しかし、伸ばしたカテゴリーはあるのでは?
もし、あるなら、そこを強調すればいいでしょう。
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