おはようございます、アキバの元パソコンショップ店長の小宮秀一です。
限定は商売の三種の神器の一つです。
他の2つが何かについては意見が分かれるでしょうが、限定については100人中100人が同意してくれるでしょう。
店が限定にする狙いはお客様もわかっています。それでも未だに廃れないのは効果があるからです。
たとえば、新人セールスマンでも「今買ってくれたら○○します」と言うことができればそれなりに売ることはできます。
それくらい限定にはパワーがあるわけです。
そんなパワーのある限定、あなたはちゃんと使い倒しているでしょうか?
売上を上げたいなら限定を使い倒しなさい
使い倒すとは、限定を一つ二つではなく、20,30,50と、たくさん用意することです。なぜなら、限定にすると売るのがカンタンになるからです。
お客様買わないのではありません。買いたいけど買えないのです。そして、その原因の80%は売り手にあります。
私の恥を告白します
私は若い頃、クロージングが苦手でした。もっとも、クロージングが苦手と言うのは今だからわかることです。当時はお客様が買わない理由を「買う気がないからだ」と思っていました。
そんなある日のことです。
私が1時間かけて成約できなかったお客様を、同僚のスーパーセールスマンがたった5分で成約させたことがありました。
その売上44万円。お客様は現金で支払い、ノートパソコンを持ち帰りました。
お客様は買いに来ていたのです。この店で買う気もあったのです。でも、私は買わせて差し上げることができませんでした。私がクロージングできなかったからです。
私のようなセールスマンはたくさんいますし、そんな売場もたくさんあります。
買いたいお客様の背中を押すために、「今買わなければならない理由」を提供することが私たちの最低限の仕事です。
そのために、誰でも使えて、かつ、強力な方法が限定です。
あなたのお店では限定を使いこなしているでしょうか?
なぜ限定が必要なのか?
その理由は、お客様に「いつでも買える」と思われたら、店に来てもらえないし、買ってもらえないからです。
「そのうち買おう」と思っても、忘れてしまったり、忘れなくてもライバル店で買ってしまったり、あるいは、他に欲しいモノができてお金がなくなったりと、お客様に余裕を持たせるとろくなことがありません。
お客様に「いつでも買える」と思わせないためのもっともカンタンで、かつ、強力な方法が限定です。
限定の方法
限定とは、お客様を自由に買えない状況に追い込み、相対的に商品の価値を高めることです。
限定には、次の4つの方法があります。
これらの限定は、どれか一つだけでもいいですが組み合わせて使うとさらに効果的です。
1.期間限定
本日限り、1週間限りなど、期間を区切った限定です。
期間を過ぎたら終了なので、もっとも扱いやすい限定です。
2.時間限定
いわゆるタイムサービスです。
タイムサービスは、私たちの好きな時間に、狙い通りに行列を作ることができます。
3.数量
10台限り、50個限りなど、販売数量を絞った限定です。
この限定の場合、ついウソをつきたくなります。50個限りと言いながら100個用意していたりとか。
しかし、ウソは必ずバレるものです。もし、ウソがバレたら、商売にもっとも必要な信用を失いかねないです。
もし、在庫が100個あるのに、インパクト重視で50個限りとしたいなら、残りの50個は捨てててください。
限定数のごまかしは絶対に厳禁です。
4.人
特定の条件に合う人だけの限定です。たとえば、今日誕生日の人、今日始めて来店した人、二千円以上お買い上げの人、お得意様のお連れ様などです。
限定には理由が必要
理由は何でもいいのですが、限定には必ず理由を用意して下さい。理由のわからない、おいしい話はお客様が警戒心を抱くからです。警戒されたら行動してもらえません。
お客様から見て、おいしければおいしいほど警戒されます。
私はよく「本日限り特価」と「PCと一緒に買うとプリンタが1万円」キャンペーンを組み合わせてやりました。
そのとき、お客様からは必ず「なぜ安いの?どうして今日だけなの?」とよく質問されました。
お客様としては、「型落ち?」、「再生品?」、「本当はいつも同じ値段じゃないのか」とか、「来週になればもっと安くなるんじゃないのか」と疑うわけです。
なぜなら、多くのお客様はおいしい話に乗って失敗したり、騙されたりした経験があるからです。
「理由」は、こうした警戒心を解くために必要です。
売上を上げたいですか?
限定を使えば短期間に――たとえば次の週末に――売上を上げることができます。
もし、あなたが売上を上げたいなら、限定を使い倒してください。
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