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客単価を上げるのはカンタンです

2021 10/26
店作り
セット販売
2019年12月27日2021年10月26日
小宮秀一
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年末年始限定、電子書籍単品販売セールの第2弾は客単価と買上率を上げる方法を紹介した「3ヶ月以内に5~30%売上アップできる方法」です。

年末年始限定、電子書籍単品販売セールの狙いについては次を読んでください。

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今回は電子書籍の一部を無料で公開します。

目次

客単価を上げるのがカンタンな理由とは?

今さら聞けない売上の作り方の中で、売上を作る9つの方法があると説明しました。その中でも比較的カンタンなのが客単価を上げる方法です。

なぜ、客単価を上げる方法がカンタンなのでしょうか?

それは、買い物に来たお客様にもう少し多く、あるいはもう少し高い商品を買って頂くからです。

つまり、客単価を上げる方法はお金を掛けてお客様を店まで連れてくる必要がないし、買う気のない人を捕まえて買うまで帰さないという強引な方法を使う必要もないわけです。

そもそも、買う気のある人に売る方が、買う気のない人に売るよりカンタンなのは言うまでもないです。また、財布を開いた人にもっと売るのはさらにカンタンです。自分が良い商品を売っている自信がないと、罪の意識を感じるくらいカンタンです。

これらはアップセル、クロスセルと言って、売上アップのもっとも基本的なテクニックです。

ところが、ほとんどの店でやらないです。たぶん、売り込みはお客様に嫌われると勘違いしているのでしょう。よりお得に買える機会や、より良い商品を選択する機会を、お客様から奪うことの方が嫌われると私は思うのですが……。

客単価を上げる方法には4つありますが、ココでは買上点数を増やすと、商品単価を上げるの、2つだけ知っておけばいいでしょう。

買上点数を増やす方法は買い物カゴを活用するのが、商品単価を上げる方法は売れ筋の近くに置くのが、それぞれもっともカンタンです。

まずはやってみてください。スグに結果が出るはずです。その結果があなたの満足できるモノならそのまま続けてください。より多くを望まなければこの2つのやり方だけで十分でしょう。

しかし、もし、もっと売りたいなら「3ヶ月以内に5~30%売上アップできる方法」をお求めください。

なお、何が書いてあるかわからいと不安だという方のために「3ヶ月以内に5~30%売上アップできる方法」の一部である、パート4、客単価を上げる方法を以下にすべて公開します。

なぜ、これを公開するのかというと、客単価を上げるにはこの情報だけでは足りないからです。つまり、私の商売に影響がないから公開すると言うことです。

まだ全部を無料公開する度胸は私にはありません。いずれやりたいと思っていますが……。


Part 4.客単価を上げる方法

あなたの店に、今買い物をしているお客様がいるなら、売上を上げるのはカンタンです。買い物をしたお客様にもう少しだけ買って頂けばいいのです。

たとえば、1,000円の買い物をしたお客様に、後100円買って頂けば10%の売上アップができます。

もう少し買って頂くには、買上点数を増やす方法と、買い上げ商品単価を上げる方法の2つがあります。難易度は買上点数を増やす方がカンタンです。まずは買上点数を増やすことからはじめて、次に商品単価を上げる方法へと進んでください。

Section 1. 買上点数を増やす方法

買い物カゴを使ってもらう

客単価を上げる、もっともカンタンな方法がお客様に買い物カゴを使って頂くことです。あなたのお店、買い物カゴはありますか?

買い物カゴがない店は、ココを飛ばして次のテクニックから始めてください。「買い物カゴを用意するまで売上アップできない」という言い訳に使ってほしくないので。

買い物カゴがあっても、ただ「あるだけ」という店が圧倒的多数です。買い物カゴを使ってもらうだけで客単価は上げられるというのに。

その証拠に、金沢さんからは「買い物カゴで客単価が1.7%アップしました」と言う報告を頂いています。

前週より実行しました。

  • 買い物カゴをきれいにする
  • 買い物カゴを主通路の途中に設置
  • 買い物カゴを重たい商品の近くに設置
  • 買い物カゴを大きい商品の近くに設置
  • 買い物カゴを購買頻度の高い商品の近くに設置
  • 入口の買い物カゴの配置を左側に変更
  • 商品を抱えているお客様には買い物カゴを手渡す

アドバイスをすべて実行したところ、前週より客単価が1.7%もアップしました。

他に客単価が上がる要素はないので買い物カゴの結果だと思います。

なぜ、買い物カゴだけで客単価が上がるのでしょうか?

理由は単純です。お客様は手に持てる以上の商品を買うことはできないからです。

買い物カゴを持っている場合、買い物カゴに入るだけの商品を買うことができます。しかし、買い物カゴを持っていない場合、買えるのは両手で持てる商品だけです。「もう持てない」という制限が買う気をストップさせてしまいます。

お客様を買いたい気持ちにさせるため、また、させ続けるためには買い物カゴを使って頂く必要があるのです。

買い物カゴは店と合わせる

買い物カゴは店の商品に合っている必要があります。あなたの店でもっとも小さな商品を入れても、カゴの編み目からこぼれたりしないことが重要です。

万が一、このようなことがあると、商品が落ちたり、劣化したりして、買い物が不愉快になります。不愉快な買い物体験は、あなたの店に対する好感度を著しく下げますので要注意です。

また、買い物カゴの色にも注意しましょう。アパレル系の店の買い物カゴがスーパーマーケットと同じ色でいいわけがありませんよね。

買い物カゴの置き場所

買い物カゴの置き場所は右側が基本です。右利きの人が多いので右側にあった方が取りやすいからです。

しかし、買い物カゴの置き場所は入口の位置関係の方がより重要です。

たとえば、次の場合、買い物カゴは左側に置きます。

  • 入口が右側
  • 左側に売場を展開している
  • エントランスゾーンがない

なぜなら、このような売場の場合、お客様の視線は左に向くからです。入口の買い物カゴはお客様の視界に入る方が重要です。

また、主通路の途中にも買い物カゴを設置しましょう。買い物カゴは必要になったときに近くにあることが重要です。購買頻度の高い商品、重たい商品、サイズの大きい商品の側には必須です。

買い物カゴの置き方

買い物カゴの置き方にも注意が必要です。重ねて置かれた買い物カゴは取りにくいモノです。取りにくいから使わない人もいます。お客様は面倒なことが大嫌いなのです。取りやすいように置きましょう。

積み上げた買い物カゴの上から適当な数を、お客様の方に取っ手を向け、傾斜を付けて重ねるのがお勧めです。

買い物カゴは手渡す

商品を抱えて売場を見ているお客様がいたら買い物カゴを手渡すことを約束事にしましょう。忙しい時間帯は入口で手渡しするのもお勧めです。

買い物カゴのメンテナンスも忘れずに

店とお客様が接するモノ、ことには最大限注意する必要があります。特に、多くの店で忘れがちなのが買い物カゴのメンテナンスです。

売場に入ってきて最初に接するモノが買い物カゴかもしれません。それが汚れていたら、他で頑張ったことが全部台無しになります。

買い物カゴを売場に戻す際は、汚れていないかチェックしてください。汚れていたら、スグに清掃するか、時間がない場合は、後で清掃するために別にしておきましょう。

 

たくさん買うと得をする

たくさん買ってもらうには、お客様にたくさん買うことのメリットを提供すればいいのです。

例)

  • 3個買うと1個タダ
  • 2個買うと1個半額
  • どれでも3つ買うと、一番安い商品が無料になる

「3個買うと200円」という表示をよく見かけますが、インパクトが弱いと感じるのは私だけ?

それよりは、無料や半額と言った強い言葉を使った方がお客様の印象に残ると私は思います。

コレは買上点数を増やす、もっともカンタンな方法です。頭を使わなくていいです。だから、今すぐ始めることができます。

「買上点数を増やしたいけど、何からやろうか・・・」

そう迷っている人は取り敢えずコレから始めて下さい。

実は値引きするより利益がある

この方法のメリットは値引きと違って、私たちに残るモノが大きいことが挙げられます。

たとえば、3個買って1個タダは実質33%引きです。つまり、2個買うと33%引きと同じです。

しかし、2個買うと~の方は売上から33%分がなくなります。一方、3個買って~の方は、売上は2個分上がります。

どういうことかわかります? 例を挙げて説明します。

商品が販売価格1000円のワインで仕入原価が600円だとします。

3本買うと1個タダの場合、売上は2000円です。粗利は400円×2本-600円で200円です。

2本買うと33%引きの場合、売上は1320円です。粗利は1320円-1200円で120円です。

お客様から見たら同じ値引きでも、私たちから見たら儲かると言うことです。

しかも、無料や半額と言った強い言葉を使えるのです。この方法を使わない理由、何かありますか?

数を制限する

少しだけ多く買ってもらうのには小手先のテクニックがあります。少しだけ多く買ってもらいたい商品に次のPOPを付けて下さい。

「お一人様×コまで」

対象商品として効果的なのは限定のある特売品です。特売で単価が落ちるのを買上点数増でカバーすることができます。

本来、買上個数の制限は特売品の買い占め対策が目的です。買いたいお客様ができるだけ買えるように、よかれと思って行なっていることです。

ところが、買上個数を制限すると制限一杯まで買うお客様が増えることに商売人は気づきました。

「今買えるだけ買わないと損をする」と言うスイッチが入ってしまうようなのです。

たとえば、「卵10個入り99円、ただしお一人様3パックまで」というPOPを貼ると3パック買う人が増えます。

お試し下さい。

特売に条件を付ける

コレは特売品を買うのに条件を付ける方法です。

例)

  • 500円以上買うとタマゴ10個入り99円

私がバカな安売りと思うのは、お客様が特売品だけを買うことができる売り方です。特にお客様が行列を作るような特売品を、条件なしに売るなんて頭がおかしいと思います。

え? 「お一人様一点限り」という条件を付けている?

いやいや、私が言いたいのは、そのやり方ではバーゲンハンターが多くなると言うことです。バーゲンハンターは特売品しか買いません。顧客一人当たりの損益を出したら間違いなく赤字です。そんな連中とあなたは付き合いたいですか?

私はごめんです。他の商品も買ってもらえるお客様とお付き合いしたいです。だったら最初から排除すればいいのです。

それが「500円以上買うとタマゴ10個入り99円」です。

特売品はバーゲンハンターを排除し、客単価を上げる絶好の機会なのです。カンタンにできるのでぜひ今日からやってみて下さい。

ただ、今まで条件なしで売っていた店がコレをやるとクレームが増えます。でも、そういう連中こそバーゲンハンターなわけで。あなたがバーゲンハンターを必要としないなら、クレームに負けてはダメですよ。

関連販売で買上点数を増やす方法

ココでは買上点数を増やす方法として関連販売を紹介します。セルフ販売の場合、関連販売を行なうには次の4つの方法があります。

関連商品を近くに陳列する

カレー粉をカレーで使う食材の近くに陳列する、すき焼きのたれをすき焼き牛肉の近くに陳列する等。

関連商品と合わせて展示する

展示とは、商品を箱や袋から出して、実際に手に触れたり、体験したりできるようにすることです。

商品には、一緒に使うとより使い勝手が良くなる関連商品があります。

たとえば、スカートだけを展示するより、ブラウスやコート、ブーツ、カバンも一緒に展示した方が使い方はよくわかります。

そのような商品を一緒に展示して、お客様に知ってもらいます。

関連商品にPOPを付ける

陳列、または展示した関連商品に、○○と一緒に使うとより良くなる理由を書いたPOPを付けます。

「今夜のメニューはカレーでいかが? 旬の野菜が一杯の!」、「柔らかい牛肉入りました。今夜はすき焼きをお勧め」など。

セット販売

関連販売のお勧めはセットで売ることです。

一緒に、使うとより良くなるとわかっている商品なら、最初からお薦めするのが商品のプロだからです。

商品は他の商品と一緒に使うことで新しい価値が生まれます。パソコンとプリンタがあれば、情報を画面で見るだけでなく、紙に印刷して、読んだり、マーカーを引いたり、書き込むこともできます。そうした方が目で見るより、記憶に残りやすくなります。

私はセット販売には成功体験しかありません。もし、セット販売がうまく行かないなら2つ理由が考えられます。

一つは新しい価値を生み出さない組み合わせであることです。

商品は他の商品と一緒に使うことで新しい価値が生まれます。それをお客様に伝えるのがセット販売です。

しかし、人気商品と不良在庫の組み合わせでは新しい価値は生まれません。たとえば、ゲーム機といわゆるクソゲー(つまらないゲームのこと)のセット販売とか。こういうのは新しい価値を生み出さないだけでなく、お客様から反感を買います。

店としては不良在庫を処分したいのでしょう。しかし、不良在庫は減った。顧客も減ったとなるのは本意ではないはずです。店にとって本当に恐ろしいのはどっち?

そう考えたら決してやるべきことではありません。

ただ、店としてはやるつもりがなくても、取引先に強要されることがあります。その場合は、公正取引委員会に通報しましょう。スグに止まりますからお試しください。

もう一つは、セットで買う意味がないことです。

たとえば、ヨーグルトやプリンはメーカーが4個パックなどを作っています。しかし、コレはセット販売ではありません。なぜなら、セット販売とは、「セットで買うとこんなメリットがあります」と訴えることだからです。このメッセージを発信できないと、セット販売ではなく、ただのセット商品でしかないです。

1個買っても4個買っても価値が同じならセットで買おうとは思わないです。それでは大した売上にならないのは当然と言えるでしょう。

価値あるセットを見つけるには?

お客様が一緒に買っている商品を見つければいいです。

私がアキバの本店でセールスマネージャーをしていた頃のこと。繁忙月の土曜日、私は自作パーツ売場でレジの応援に入っていました。

そこで、ビデオカードとサウンドカードを一緒に買っていくお客様が多いことに気づきました。

なぜ、そうだったのかはわかりません。ただ、その事実に注目した私はその2つを紐でまとめ、セットでいくらとPOPを付けました。価格は少しだけ値引きしました。

売上はバラ売りしている時より40%増えました。多くのお客様が一緒に買っている商品をセットにすれば売れないわけがないです。

もっともあなたがレジに入る暇があるとは思えません。忙しいあなたにはこんな方法があります。

レジ係に毎日「何か気づいたことはありませんか?」と聞いてください。

最初のうちは「特にありませんが・・・」としか返ってこないでしょう。しかし、毎日聞いていると意識が変わります。

何か気づくことを求められているとわかるでしょう。そうすると「何か変化はないかな?」と言う目で見るようになります。

やがて「領収書をくれというお客様が多かったです」とか、「インクはどこかと聞かれました」とか、「マザーボードとビデオカードを一緒に買われる方が多かったです」とか、変化に気づくようになります。

レジ係は店でもっとも多くのお客様に接するポジションです。セルフ販売の店なら、もっとも重要視されるポジションのはずですが、むしろ軽視されているのが実態です。

しかし、彼ら彼女らには目があり、耳があり、考える頭があります。その能力を活用しないのは資源の無駄遣いではありませんか!

私がそれなりの実績を残せたのは、レジ係を軽視しなかったことにあると思っています。彼女たちから得た情報で何度救われたことか!!

レジ係の彼、彼女たちがやる気になったらいい店になると思いませんか? そう思うなら、ぜひ毎日「何か気づいたことはありませんか?」と聞いてみてください。

値引きよりオマケ

自分がやっておいて何ですが、セット販売の値引きはお勧めしません。値引きよりオマケを使うことをお勧めします。

なぜなら、700円値引くより、1000円のモノがオマケの方がお客様の感じるお得感は強いからです。

ビデオカードとサウンドカードの場合は、何をオマケにしたらいいかぱっと思い付かなかったのです。だから安易に値引きしてしまったのです。

オマケを使ったセット販売の例

オマケを使ったセット販売の具体例を挙げます。

コンビニで幕の内弁当とお茶のペットボトルをセットで売るとします。弁当が398円でお茶が129円なら、セット価格は527円です。価格はこのままで、たとえばカップ味噌汁100円が無料で付いてくると言う具合にします。セットで498円にするよりお得感があります。

店としても粗利が100円減るわけではありません。悪い話ではないのでは?

後は、実際に売って、反応を見ます。

売れたら、他の弁当も広げる、お茶以外の飲み物も選べるようにする、サラダやスープもセットにするなどして、売り方を拡張できます。

売れなかったら止めます。

ま、コレで売れないわけがありませんが。

この意味は?

なぜ、498円ではなく、527円で100円のカップ味噌汁が無料にしたのか?

498円だと、6%引き、29円しか安くなりません。コレでは「お、それなら買おう」とは思えないのです。「お、それなら買おう」と思ってもらうにはわかりやすいお得感が必要です。そのためには、無料、半額、100円引き、50円引き、10%引きなどの表記が望ましいです。

セットを組む時は、このような文字をPOPに書けるようにセット内容を工夫してください。

ちなみに「安売りしていたら利益が出ない」と思った人は次を読んでください。

ロスリーダーって知っていますか?

ロスリーダーとは、採算度外視で売る集客商品のことです。採算度外視とは、その商品を売ることで赤字になってもいいと言うことです。集客商品はお客様を集めるために必要な商品です。集客商品は多くの場合、購買頻度が高く、低価格の商品です。もちろん、例外もあります。

集客商品がすべてロスリーダーと言うわけではありませんが、ロスリーダーは集客商品でなければならないです。なぜなら、ロスリーダーは大量のお客様を集めたいときに使うモノだからです。

なぜ、採算度外視で売るのでしょうか?

それはお客様に来店してもらうためです。なぜ、来店してもらうためにロスリーダーが必要なのでしょうか?

なぜなら、お客様にとって、価格はもっともわかりやすい価値だからです。たとえば200円の商品が100円で買えたとしたら、自分が100円得をするとわかります。

ところが、価格以外の価値、たとえば、性能や仕様、ブランドだと、自分がどのくらい得をするのか、自分で考える必要があります。でも、考えるのは疲れます。たかが「店に行く」という決断をするくらいで疲れたくないです。だから、安く買えるという、お客様が直感的に理解できる価値を使うわけです。

「それなら、少し安くするだけでいいのでは?」

いいえ、ロスリーダーは圧倒的な低価格である必要があります。なぜなら、採算度外視くらいでないとライバル店にスグ対抗されるからです。

集客商品を安くして、もしライバル店が黙っているようだったら楽な商売ができます。でも、普通はそんなに甘くはないです。ライバル店も価格を合わせます。なぜなら、集客商品はお客様が価格に敏感だからです。集客商品が高いと、他に圧倒的な価値を提供していない限り、お客様を奪われてしまいます。

したがって、少し安くする程度だったらカンタンに対抗されてしまいます。カンタンに対抗されたのではロスリーダーの意味がないわけです。

しかし、売ると赤字になる価格だったら?

さすがにライバル店の店長も考えます。と言うのも、ロスリーダーは店の販売戦略と密接に絡んでいるからです。

もっともカンタンな戦略だと、「このロスリーダーはBと言う粗利の取れる商品と一緒に購入するお客様が多い。だから、ロスリーダーの赤字はスグに回収できる」という具合に。

たとえライバル店が大手だとしても回収できる見込みのない赤字はきついです。だから、採算度外視でやらなければならないのです。

ただ、こう言うことを考えずに、対応してくる店もあるでしょう。そういう店は遠からず破綻しますから放っておいて大丈夫です。

ロスリーダーの問題点?

ロスリーダーの問題点は転売とバーゲンハンターと言われます。

バーゲンハンターとは、特売品しか買わない客のことです。この対策はカンタンです。ロスリーダー単品での販売を許さなければいいのです。たとえば、「卵10個パック99円のお買い上げには500円以上の買い物が必要です」という具合に。

と言うか、採算度外視で売ると、そこから利益を得ようと考える人がいるのは必然と言えるでしょう。ロスリーダーをやる際はコレを必須にしましょう。

どうやって利益を稼ぐのか?

ロスリーダーで利益を稼ぐにはいくつか方法がありますが、もっともよく使われるのが「お客様が他の商品も買うことを祈る」です。笑い事ではありません。マーケティングの専門家でもそう言っている人がいます。どうしてこんな方法が主流なのでしょうか?

それはロスリーダーのルーツにあります。ロスリーダーの始まりは食品スーパーです。食品スーパーはついでに買うモノが多い店です。だから、待っているだけで損を穴埋めできるわけです。

あなたの店は食品スーパーですか? ついでに買い物をされる店ですか?

もし違うのなら「買ってもらうことを祈る」だけではダメです。

こちらから関連販売を仕掛けなければならないです。せめて一緒に使うと便利な商品を隣に陳列するくらいのことはやってください。

こんなこともやらないで「ロスリーダーは意味がない」って? 当たり前だっつーの!

Section 2.
買い上げ商品単価を上げる方法

松竹梅の法則

高い商品を売りたいなら、何よりもまず、お客様に高い商品を見せることからはじめて下さい。

コレはつい忘れがちなので注意が必要です。お客様は知らない商品を買うことはできないのです。お客様に商品を知ってもらうためには商品を見てもらわなければならないのです。

そもそもあなたのお店、高い商品を品揃えしていますか?

高い商品がなければ単価が上がらないのは当たり前です。高い商品を売りたいなら、何よりもまず、高い商品を品揃えすることが重要です。

ただし、高い商品なら何でもいいわけではありません。今、あなたの店で売れている商品の上位グレードの商品を品揃えする必要があります。

たとえば、あなたのお店がカジュアル衣料専門店だとします。そこでシンプルなジーンズが売れているとします。

この場合、品揃えすべき高い商品は、ジーンズと言う、同じカテゴリーの商品でなければならないのです。ワンピースやブラウスの高額商品を品揃えしてはいけないのです。

当たり前って思いますよね?

でも、わかっているつもりでも間違えるのが人間です。なぜなら、人は誰でも自分のことは過大評価しがちだからです。「他の人にはできなくても、自分ならできる」と思ってしまうのが人間なのです。だから、普通に考えたら売れそうもない、高い商品を品揃えしてしまうのです。

高い商品を売るには、あなたの店で売れている商品の、上位グレードの商品を品揃えしてください。

しかも、一つではなく、二つ追加するのがポイントです。追加するのは、今売れている商品より少しグレードの高い商品と、もっとグレードの高い商品の二つです。

グレードの異なる選択肢を増やすことで、お客様を高い商品へ誘導することができます。

なぜなら、グレードの違う商品が松、竹、梅と3つあると、人は真ん中を選ぶ傾向が強いからです。コレが松竹梅の法則です。

ただし、高い商品を品揃えするだけでは売れません。商品はお客様に見てもらわなければならないのです。

売れ筋の隣に陳列する

お客様は知らない商品を買うことはできません。あなたの店に、もっと価値の高い商品があることを、知って頂く必要があるのです。そのためには、最低限、商品をお客様に見せなければならないです。

もちろん、ただ陳列すれば、あるいは展示すればいいわけではありません。できるだけ多くの人の目に触れ、かつ、長い時間見て頂くことが重要です。

売場で多くの人の目に触れる場所とはどこでしょうか?

セルフ販売の店なら同じカテゴリーに属する、売れ筋の隣に陳列するのがカンタンです。

売れ筋は多くの人が目にする商品です。その商品の隣にあれば高い商品も多くの人の目に触れます。高い商品を見た人のうち、何%かは興味を持つはずです。

こんなカンタンな方法を使わないせいで某ホームセンターは1200円の売上を失ってしまったのです。

某有名ホームセンターにて

某有名ホームセンターでこんな体験をしたことがあります。

視察目的で訪れたホームセンターですが、そのとき、私、電気シェーバーを衝動買いしました。今使っているひげ剃り、歯の端が欠けていて、角度が悪いと肌が血だらけになります。そんなんで「そのうち買わなきゃ」と思っていました。

そこに、ワゴン一杯に山積みされた電気シェーバー2,280円。商売のプロの私も、コレじゃ~買ってしまうって!

ところが、恥ずかしながら、買って大失敗です。家に帰って説明書を読むと、何と充電専用!しかも、充電には8時間必要だと?! と言うことは、朝、使っている最中に充電が切れたら、歯の欠けた電気シェーバーで肌を血だらけにするか、そり残したまま家を出るか、カミソリで剃らなければならないわけです。超が付くほど面倒くさがりの私にコレはあり得ないです。

普通なら「買って失敗した」で終わりにするところですが、コレは「ネタになる!」と思いました。

50分掛けてまたホームセンターに戻り、電気カミソリの売場を見てみました。するとそこには充電・交流両用&1時間充電で3,480円の電気シェーバーがありました。

たった1,200円の差だったらこっちを買ったのに!

この3,480円の電気シェーバーをもっと売るのはカンタンです。2,280円の隣に置くだけ。POPを作れなくても、接客できなくても大丈夫。ただ、特売品の隣に置いておくだけ。たったコレだけで、もっと売ることができます。

でも、ワゴンに積まれているのは2,280円だけ。これで「安いのしか売れない」って?!

そりゃ当たり前ですって。高い商品を売りたいのなら商品を見せましょう。特売品はそのために使えばいいのです。

「売れる商品の近くに高い商品を置いても売れない」?

置くだけで売るには、見ただけで商品の良さがわかる必要があります。高そうなパッケージ、大きな(徳用に見える)パッケージなど、見ただけで「あ、こっちの方がよさそう」と感じるモノがないと買っていただけません。

「売れ筋のとなりにグレードの高い商品を置いても売れない」と言う時は、商品の見た目をチェックしてください。

職人気質のメーカーさんはパッケージに無頓着なところが非常に多いです。そういうメーカーさん、私は嫌いではありません。しかし、高いのに安物に見えるパッケージは売りにくいったらありません。

少しでも安くしようという努力が自分の首を絞めているのです。東南アジア産の商品に勝てないなら、値上げしてもっと価値を高めればいいのにと思います。

コレでは、隣に置くだけじゃ売れません。

見た目が安っぽいのに高い商品はどうする?

あなたのお店が売上に困っているなら、このような商品は集客商品のロスリーダーとして使うことをお勧めします。早い話、叩き売って、二度と発注しないことがベストです。

売上に困っている時はやらなければならないことが山ほどあります。こんな面倒な商品に手を掛けている余裕などないはずです。

一方、多少売上に余裕があるか、あるいは、他にグレードの高い商品がない場合はどうしたらいいでしょうか?

POPを付けましょう。何を書けばいいのでしょうか?

この商品が高い理由を書けばいいです。そして証拠を添えることができればベストです。

たとえば、商品がトイレットペーパーで、グレードの高い商品には、普通トイレットペーパーには使わない、柔らかなさわり心地の高級紙を使っているとします。

この場合、次のようなPOPを書くことができます。

見出し:

「まさかコレがトイレットペーパー?信じられない柔らかさ、なのにしっかりしています」

本文:「見出し」の理由を書きます

「普通トイレットペーパーには使わない、柔らかなさわり心地の高級紙」

証拠:

サンプルを用意してさわってもらう

ココまでやれば、グレードの高いトイレットペーパーはもっと売れるでしょう。

比較表POP

お客様が高い商品を買わないのは、安い商品との違いがわからないからです。

たとえば、258円のトイレットペーパーと498円のトイレットペーパーがあったとします。もし価格以外の違いがわからなければ、100人中100人が安い方を買うでしょう。

しかし、498円のトイレットペーパーは痔の人に優しい素材でできているとしたら、100人中3人くらいは高い方を買うでしょう。

つまり、高い商品には高いなりの理由がある、そう説明できれば高い商品を選ぶお客様は増えるわけです。

高い理由を見せるのに、もっともお客様にわかりやすいのが比較表です。比較表をPOPにしたのが比較表POPです。

比較表POPの効果は絶大です。

私がフロア・マネージャーをやっていたパソコン売場では、比較表POPを導入したところ、下位モデルの売上がゼロになりました。比較表POPによって下位モデルのコストパフォーマンスの悪さが明らかになってしまったからです。

それ以前は20%ほどの割合で下位モデルも売れていました。その売上がゼロになって、在庫を持つ必要がなくなり、単価がアップしました。

そんな比較表POPの効果をあなたもぜひ実感して下さい。後ではなく、今スグ、比較表POPを作りましょう。

POPで高い理由を説明する

高い商品には高いなりの理由があるはずです。でなきゃ、高い意味がないわけです。したがって、安い商品と比べて優れているところをPOPに書きます。

たとえば、高額なせき止めの薬ならこんな具合に。

「咳を止める成分が全部入り!この薬には認可されている、咳を止める成分がすべて

配合されています。コレで咳が止まらなかったら、あとは医者に行くしかないです。」

実はコレ、某薬局(ドラッグストアではなく)で薬剤師さんに説明されたことです。

咳止めにもいろいろあってどれを買えばいいのかわかりませんでした。ただ、一つだけ容量に比べて目立って高い薬がありました。しかも、きいたことがないブランドです。商売柄気になりました。で、聞いてみたのです。

「この薬、どうして他のより高いんですか?」

で、教えてくれたのがコレ。こう言うことをPOPに書けばもっと売れるのに。そう思うのは私だけではないはずです。

そのとき私は広告でよく見かけるブランドの薬を手にしていました。私の商売っ気が出なければこの薬を買うことはなかったはずです。

薬剤師さんからしたら「パッケージに書いてあること」なのでしょう。しかし、商売は商品の素人さんが相手だと言うことを忘れないで下さい。

あなたからしたら当たり前のことでも、お客様は知らないかもしれないのです。高い商品を売りたいなら高い理由をしっかり伝えて下さい。

セールストーク「上司のせいにする」を使う

接客で、高い商品を買って頂く考え方はセルフ販売と同じです。

「グレードの高い商品があることを知らせる」

知らない商品はほしくなりません。ほしくなってもらうには商品があることを知ってもらわなければならないのです。

接客販売で難しいのがココです。どうやってグレードの高い商品を知ってもらえばいいのでしょうか?

ありがちなセールストークは「どうせなら、こちらはいかがですか?」です。ただ、コレは販売員とお客様の間に信頼関係が必要です。それがないとお客様に「高いのを売りつけられる」と警戒されます。一度警戒心の鎧をまとったお客様はもう二度と脱ぐことはありません。今日初めて来店したお客様とのもろい信頼関係はこの一言で崩壊します。

私たちはどうしたらいいのでしょうか?

私は本音をぶっちゃけることをお勧めします。たとえば「上司のせいにする」とか。

「お客様、ごめんなさい。今、上司からこのスカートを売れって言われているんですよ。ちょっと高いんですが、紹介してないことがバレると怒られるんです。だから、紹介だけ、させてください」

こういうこと、社会人なら誰もが経験することです。そして、上司の指示を無視したら不愉快なことになるとわかっています。だから、同情で説明を聞いてもらうことができます。説明を聞いてもらうことができたら、その商品が高い理由を伝え、証拠を見せればいいでしょう。

私たちがお客様の懐具合を気にする必要はありません。むしろ、心配する方が失礼です。たとえ高くても、人は欲しいものは買うのですから。

したがって、クレジットカードやショッピングローンを扱っていることはお客様にお知らせしておきましょう。あとはお客様の決断にお任せすればいいでしょう。

ただし、お客様が迷っていたら背中を押すのは私たちの責任です。私たちが悪者になってあげましょう。


もし、この内容が気に入ったら「3ヶ月以内に5~30%売上アップできる方法」をお求めください。

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小宮秀一
主宰
パワー店長養成講座主宰。小売店向けに集客と販売を教えている。20年間アキバでパソコン販売に携わる。23才で個人売上年間1億円を達成。27才で売場主任、その後、7つの売場責任者と2つの店舗の店長を務める。最初の店長のときは年商25億円の店をゼロから立ち上げた。小売店の売上アップのテクニックを公開します。
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