ITmediaによると、国内大手通販サイトの顧客満足度の第一位はヨドバシドットコムとのことです。
この手の調査をやるとヨドバシカメラは強いです。
たとえば、同じ調査の家電量販店部門では、ヨドバシカメラは8年連続の顧客満足度1位を獲得しています。
この調査は全34業種410企業(またはブランド)が対象です。総計12万人の利用者からの回答をもとに実施している日本最大級の顧客満足度調査です。
おはようございます、パワー店長養成講座の小宮秀一です。
今回は、元同業者として、その秘密に迫ります。
売場を見てもわからない
なぜ、ヨドバシカメラはこんなに強いのでしょうか?
たぶん、あなたがヨドバシカメラを視察に行っても、ヤマダやビックカメラとの違いを見いだすことはできないと思います。
ヨドバシカメラが他の大手家電量販店と比べて大きく違うのは社員の比率です。他の大手家電量販店はメーカーからの派遣社員が多く働いています。ある電気屋は売場にいる人の8割は派遣社員です。
だからと言って、試しに接客されてみてもヤマダやビックカメラとの違いを感じることは難しいと思います。
ヨドバシカメラの強さは売場からは見えない部分にあるからです。
優良顧客を多く抱えている
このような調査結果から言えることが一つあります。それはヨドバシカメラは優良顧客を多く抱えていると言うことです。そうでなければ、これほど大規模な調査で、高い順位を稼ぐことは不可能だからです。
そして、優良顧客を多く抱えている証拠が、ヨドバシドットコムの全品送料無料サービスです。
ヨドバシドットコムは送料無料です。しかもボールペンの替え芯1個86円から注文できます。あのAmazonでも、86円の商品の配送は行いません。売上1.5兆円のAmazonにできないことが、なぜ、売上7,000億円弱のヨドバシカメラにできるのでしょうか?
それはヨドバシカメラが優良顧客を多く抱えているからです。
どういうことか? もう少し詳しく説明します。
売上の8割は優良顧客からもたらされます。もし、優良顧客からもたらされる粗利だけで経費をまかなうことができたとしたら?
残りの粗利はすべて利益です。
利益の使い道は、内部留保に使うか、自分の懐に入れる企業が多いです。しかし、それを顧客獲得に使ったら?
それがヨドバシドットコムの全品送料無料という桁違いのサービスなのです。
そして一度買ってしまうとポイント地獄にはまります。10万円の買い物をすると1万円分のポイントが付きます。このポイントは正真正銘1万円として使えます。1万円の商品をポイントだけで買うことができるわけです。こうなると価格競争など無意味です。
こうしてヨドバシカメラでの利用金額が増えると、ロイヤリティプログラムが走り始めます。
この辺りの具体的なことを明かすのは仁義に反します。なのでココまでにしておきます。
つまり、ヨドバシカメラは新規客を獲得して、顧客にするというビジネスモデルがしっかりしていると言うことです。
このビジネスモデルは私やあなたはもちろん、みんな知っています。でも、知っているのと、やっている、できるのとの間には高い壁があるわけです。
ヨドバシドットコムの顧客満足度が高い理由は?
ヨドバシドットコムは、通信販売でお客様が不満に思うことを解決しています。その不満が、送料が高いことと、利用金額に制限があることです。たとえば、86円のボールペン替え芯をAmazonや楽天では買うことができないです。
そこで全品送料無料、利用金額無制限です。人は不満を解消してくれる人への評価は高くなるモノです。これがヨドバシドットコムの顧客満足度の高さの秘密です。
そしてその裏にはしっかりしたビジネスモデルがあることを忘れないでください。
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ITmediaによると、国内大手通販サイトの顧客満足度の第一はヨドバシドットコムとのことです。
ニュースソースは公益財団法人日本生産性本部サービス産業生産性協議会が7月29日に発表した、2019年度JCSI(日本版顧客満足度指数)の第2回調査です。
ネット上でデータを引用する場合は、原典を当たるのが常識です。しかし、原典のサイトは利用に制限があるようです。ただ、手続きを行っているうちに鮮度が落ちてしまうかもしれません。なのでデータはITmediaからの孫引きとなっています。申し訳ありません。
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