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なぜ、吉本興業のタレントはギャラが安いのか?

2019 7/26
マネージメント
2019年7月24日 2019年7月26日

これだけ話題になっていると触れないわけにはいかないのですが……。

吉本興業の社長が、問題を起こした所属タレントの告発を受けて記者会見しました。正直言うと、闇営業の件は経緯がわかりません。また、興味もないので調べるつもりもありません。

それでも、タレントの給料が安すぎることが闇営業の問題の温床だという意見にだけは言いたいことがあります。

それは吉本興業の給料は本当に安いのか?と言うことです。

おはようございます、パワー店長養成講座の小宮秀一です。

目次

1ステージ200円

ググってみたところ、あるタレントの初舞台は1ステージ200円と言っていました。

確かに、絶対的には安いです。それに最低保障もないようですし。だから、アルバイトをしなければ食っていけない、闇営業も仕方ないという意見があります。

でも、それは本当でしょうか?

吉本興業にはお金を出せない事情があるのではないかと思うのです。

新人が舞台に立つと言うこと

新人は舞台に立つだけでも大変です。私が知る漫談家は新人時代、ノーギャラで寄席に立たせてもらっていたそうです。

そりゃそうです。興行主はボランティアで寄席をやっているわけではありません。小屋の賃料と設備の使用料、それに関わる人件費を稼ぎ、その上利益を出さなければ寄席を続ける価値はありません。どこの馬の骨とも知らない新人に払う金などないはずです。

この辺りは私たちがお客様に来てもらうためにロスリーダーを使うのと似ています。ロスリーダーで買い物を体験して頂き、気に入ったら定番商品を買って頂けるという――。

つまり、タレントは採算度外視で舞台に立ち、機会をもらうと言うことです。そして、お客を呼べるタレントと認知されればギャラを上げることができます。

つまり、普通新人にはギャラが出るわけがないのです。その代わり、吉本興業以外の芸能事務所は最低保障を設けているわけです。

吉本興業の強みと弱み

吉本興業の強みが自前で劇場を持っていることです。同時にこれは弱みにもなります。劇場運営はコストが掛かかるからです。

私の近所のイオンモール幕張にも吉本興業の劇場があります。座席数は300あまり。チケット代は1,500円。満席で1回当たり45万円です。2回回しで1日90万円。30日で2700万円が売上です。

ただし、あくまでも全席売れたらです。ココはチケット代を見てわかるように、人気のあるタレントは出ません。したがって集客には苦労しています。

私が平日――たった2日間だけですが――に定点観測した時、入場者数は1回当たりざっと30人でした。「平日5日分の売上は土日1日分の売上に等しい」理論に従うと、休日でも150人程度です。つまり、予想できる売上は1日2回回しで45万円、1週間で135万円、1ヶ月で540万円です。

吉本興業とイオンモール幕張の力関係から考えて、家賃は大幅値引きしてもらっているでしょう。家賃はわかるはずもないですが、100万円/月以下にはならないと考えます。根拠はテナントの賃料、それとイベントスペースの賃料から推定しました。それ以下だと文句を言う人が、社内だけでなく、社外――社外取締役や監査法人など――にもたくさんいそうなので。

劇場運営スタッフ20名を全員時給800円のアルバイトと考えると1ヶ月で336万円です。PAや照明は専門のスタッフなので、そんなことはあり得ないです。それでも、経費をもっとも安く見積もるためですのでご容赦ください。

それで家賃と人件費で436万円です。小売の場合、それ以外の販管費は固定費の2割増しで計算できます。523.2万円が経費です。

もちろん、劇場経営は小売とは違います。変動費はもっと大きいはずです。それでも経費を何とか計算するために、私が知っている小売の数値を使っているわけです。

この段階で残りは168,000円ですが、まだタレントとそれに関わる人の経費を考えていません。つまり、1,500円のチケットで舞台に立つタレントは吉本興業側から言わせたらギャラ泥棒なのです。

それでもギャラを払うのですから、吉本興業はケチどころか、タレントに甘すぎる企業と言われても仕方ないです。

吉本興業がここまでして劇場を持つのは、タレントを育てるためと言えるのではないでしょうか。

チケット代を値上げしたら?

劇場経営で利益を出そうと思ったら手っ取り早いのはチケット代を値上げすることです。しかし、3,500円にしたら集客力のないタレントは舞台の機会を失うでしょう。

もし、最低保障をやるとしたらタレントの契約解除は否めないでしょう。5,400人に月10万円を支給すると5億4千万円必要です。月5万円でも2億7千万円です。これだけの固定費が発生すると劇場経営どころではありません。大阪のなんばグランド花月と東京のルミネ座よしもと以外の小屋は閉鎖に追い込まれるでしょう。

そして、吉本興業は劇場とタレントの数という強みを失い、ごく普通の芸能事務所となってしまうでしょう。それで問題ないのかもしれません。

でも、吉本興業の笑いは大阪が生んだ、世界に発信できる文化ではないでしょうか?

そんな貴重な文化の担い手を、こんなつまらないこと――給料が安い――で失うのは、あまりにも惜しいと思うのです。

吉本興業のタレントは恵まれている

吉本興業は給料は安いけれど、その代わりタレントに舞台経験を提供できるわけです。集客力のない新人でも舞台が用意されるわけです。この経験こそがプライスレスではないでしょうか?

吉本興業のタレントはこの辺りどう考えているのか、是非知りたいところです。ビジネス誌、ビジネス紙の記者はこういう視点で取材してほしいものです。

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