方法というよりキャラクターなのかもしれませんね。
おはようございます、パワー店長養成講座の小宮秀一です。
渡辺さんから「君の販売方法は古いと言われました」という質問を頂きました。渡辺さんはスポーツショップでパートしています。
販売業を始めて34年になります。
時代は移り変わり販売の方法も少しずつ変わってきました。
先日、社長に君の販売の方法は古いと言われてしまいました。
「バブルの時のような乗せて買わせる方法は通用しない」とまで…
「納得できない」
渡辺さんとしては、配属された売場では昨対を越える実績を残しています。にも関わらず、販売が古いと言われて「納得できない」とのことです。
メールには渡辺さんの具体的な接客方法も書かれています。それを見る限り、接客販売のセオリー通りであり、方法に古さは感じません。と言うか、販売方法そのものは私が知る限り、’70年代から変わっていないです。だから、古いも新しいもないです。
渡辺さんが実績を上げているなら、気にすることはないと思います。どうしても納得できないなら、ライバル店に転職すればいいです。
もっとも、渡辺さんの技術があればスポーツショップ以外でもトップに行けると思いますが。
その上で社長の言いたいことを考えてみましょう。
キャラクターとは?
接客技術に古いも新しいもありません。
したがって、古いというのは技術ではなく、キャラクターのことかもしれないです。
キャラクターとは、販売員が接客時にお客様に見せるイメージです。
私の場合は、生徒を教え導く先生のイメージを使っていました。コレを選んだ理由は、販売研修で一番無難なキャラクターだと言われたからです。
キャラクターが決まると、話し方、言葉遣い、立ち振る舞いなどが決まってきます。
このような教育を受けていない販売員でも、実績を上げている人は無意識にキャラクターを演じています。
友達キャラ
売っている販売員は、親身な友達というキャラクターを使う人が多いです。私がアキバで仕事を始めた頃も、トップセールスにはこのキャラクターを使う人が多かったです。
友達キャラの場合、話し言葉はタメ口です。友達に敬語は使わないからです。
また、友達キャラの販売員は、お客様をお客様扱いしません。腕を組んだり、什器に寄りかかったり、タバコを吹かしたりします。なぜなら、お客様は友達だからです。
同じ頃、アキバでは接客マナーの向上が盛んに言われていました。
当時は、新宿のカメラ系家電量販店が業績を伸ばし始めた頃でした。アキバの地盤沈下という危機感が背景にあったのです。
友達キャラ禁止令
接客マナーの向上のために何をするか?
手っ取り早いのが友達キャラの禁止です。
当然、トップセールスは反発します。自分たちはこのスタイルで売ってきたのだし、今も売っているからです。
ただ、それが叩かれているのも事実です。大手家電量販店のお客様相談室には接客マナーに関するクレームが殺到していたのです。
彼らが今も若かったら、友達キャラでも良かったのかもしれません。しかし、販売員も年を取るわけで。
いい歳をしたおっさんにタメ口で話しかけられると、若い人は「キモい」となり、同じ年の人は「なんだその口の利き方は!」となります。しかも、「ヤング」とか死語だし。
つまり、彼らが売ってきたキャラクターが古くなっていたのです。
肝心なのはリピート
もちろん、トップセールスなので技術は持っています。だから売ることはできます。
しかし、リピートはどうなのでしょうか?
ほとんどの電気屋は顧客管理をしていてリピート率を出しています。
アキバのお客様はロイヤリティーが低い傾向があります。だから、リピートが少ないのは仕方ないかもしれないです。
それでも経営者としては古いスタイルだからリピートが少ないと考えるかもしれないです。
聞いてみては?
こうしたことは直接聞いてみないとわからないです。
渡辺さん、まずは、社長にどこが古いのか、それによってどんな問題が起こっているのか、そして、どこを直せばいいのかを聞いてみてください。
次の行動を起こすのはそれからでいいでしょう。
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