8月23日に配信したメルマガに思わぬ反応がありました。
記事の中で私はこう書いています。
売れない原因は客数が落ちているか、客単価が落ちているかのどちらかだと説明している人がいます。
しかし、客数も客単価も表しているのは結果であって、決して原因ではないのです。
それに対して「お前もそう言っているじゃないか!」という指摘を受けました。
いいえ、それは違います。
だって、そもそも原因じゃないし。
客数と客単価は原因ではない
私が客数×客単価を売上アップの方程式と初めて記したのは2001年9月に発売した「即時売上向上プログラム」です。
「即時売上向上プログラム」の中で私は「売上アップ策のウソ」という章で4つの売上アップ策を取り上げました。そして、その売上アップ策で売上が上がらない理由を、客数と客単価を使って証明しました。
客数と客単価については、その後も度々書いています。客数が落ちているなら客数を増やす手を、客単価が落ちているなら客単価を上げる手を打つ必要があるとは書いています。
しかし、客数が減っていること、あるいは、客単価が落ちていることが売れない原因としたことは一度もありません。
その理由は私のある経験があったからです。
客数が対前年比70%
私が店長を務めた店はパソコン専門店チェーンです。店長になって2年目に前年比70%まで落ち込みました。
客単価は去年と同じ1万5千円です。減ったのは客数です。つまり、売上が落ちたのは客数が減ったことが原因と言えます。
だから、「客数を増やす手を打つ」と言えるでしょうか?
いいえ、客数が減ったのは原因ではありません。あくまでも結果でしかないのです。
なぜなら、チラシは他の同規模のチェーン店と同じ枚数を配っていたからです。
通常月は20万部を1回、繁忙月は30万部を2回入れていました。それで私の店以外の18店舗は全店前年を2桁延ばしていたのです。
もし、私の店だけチラシの配布枚数を増やしても結果は変わらなかったはずです。
その理由は、私の店の客数が減ったのは品揃えと売場に致命的な問題を抱えていたからです。客数が減っているから客数を増やす手を打てばいい、そんな単純な話ではなかったのです。
わかりやすいけど……
客数と客単価を見て、減っている方に原因があると考えるのはわかりやすいです。
しかし、すべての数字は結果です。決して原因ではないです。
私たちが問題として捉えなければならないのは「なぜ客数が減ったか?」なのです。
ココを突き詰めないとすべては無駄に終わってしまうでしょう。
私の経験では7~80%の確率で、客数が減る原因は「店作りの基本ができていないこと」にあると言えます。
営業妨害?
こういうことを書くと営業妨害と言われそうですが…。
「客数が落ちていることが原因。だから客数を増やす手を打つ必要がある」と教えているのはチラシ、ニュースレター、マーケティングシステムを売りたい人が多いです。
ネット上にある解決策はセールスへの誘導が多いです。と言うかそれが100%です。だから、自分の都合のいいように話をねじ曲げてしまいます。
それでも、解決策があなたの役に立つならいいです。しかし、このように本当の問題がわからなくなることもあるわけで。
私はたまたま店作りの専門家なので本当のことが言えるわけです。
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