先の展開が読めなくなりました。要は、おもしろいと言うことです。
おはようございます、パワー店長養成講座の小宮秀一です。
今日は「初恋ゾンビ」というマンガの話です。
もちろん、マンガの話だけで終わらせるつもりはありません。最後までお付き合いください。
最初に「初恋ゾンビ」について説明しておきます。
「初恋ゾンビ」とは週刊少年サンデーで連載中のマンガです。作者は峰浪りょうという方です。
単行本が12巻まで発売されているのであらすじを書くのは難しいです。その代わり、「初恋ゾンビ」がどういう物語なのかを説明します。
「初恋ゾンビ」のアウトライン
ある日、主人公のタロウは女の子の幽霊が見えるようになります。彼女は見えるだけではなく、話をすることもできます。
実は、彼女は幽霊ではなく、初恋の人の妄想が実体化したモノでした。
彼女はタロウの初恋の人、イブの成長した姿(妄想)でした。タロウはそれを初恋ゾンビと名付けます。
物語はイブの本人、指宿が登場して動き始めます。指宿は男装女子でした。もちろんタロウは知りません。
なぜ、指宿は男装女子になったのか?
原因はタロウに初恋ゾンビが見える力を移されたからです。
彼女には自分に対する男たちのよこしまな妄想が見えてしまいます。それから逃れるためには男として生きていくしかなかったのです。
クライマックスは…
この物語のクライマックスは、主人公のタロウが、男装女子の指宿の正体に、いつ、どのように気づくかだと、私は思っていました。
ところが、まだ連載が終わる気配はないのに、指宿が女子だと言うことがタロウにわかってしまいました。
男装女子の正体がばれるときはドラマチックな演出があるのが普通です。しかし、「初恋ゾンビ」は予想外でした。
タロウは指宿が女子だと言うことに気づいていました。タロウは指宿に「本当の姿で幸せにならなきゃダメだ」と言ったのです。なんともあっさりしたモノでした。
伏線、なくない?
コレを見たときは正直言って「伏線、なくない?」と思いました。伏線なしでこういう展開は物語を作る上で最大のNGです。
恋人が事故で死んでしまって、タイムトラベルで助けに行くようなモノです。タイムトラベルがダメなのではありません。タイムトラベルが可能な世界観の中ならいいんです。
でも、そういう伏線もなしにいきなりタイムトラベルが出てくると「そりゃないぜ」という気持ちになります。物語はココで死んでしまいます。
こういう話、ミステリー作家が書くSFに多かったりします。ラストに宇宙人が出てきてSFだって? ふざけるな!ですわ。
伏線を探してみた
天下の小学館のマンガ編集者がセオリーを知らないわけがありません。
そこで12月のクリスマスから続く、この長いシリーズを読み返してみました。ちなみに今は夏だというのに、物語の中はまだ冬まっただ中です。
私はマンガを読むのになれていないので、もしかしたら見落としたかもしれないと思いました。
で、読み返すと、それらしきモノが見つかりました。「気づいた」と思しき瞬間が描かれていました。文章ではなく、画としてですが。
ちゃんと伏線はあったのでした。でも、コレ、メインの読者層にはわかるのかなあ…。
予想外の展開
それで改めて読み返して感じたのが、予想外の展開と言うことです。タロウと指宿がくっつく普通のラブコメではなかったと言うことです。
私は初恋ゾンビを物語のスパイス程度に考えていました。某携帯電話会社のCMに登場するお父さん犬のような。
ところがそうではなかったのです。初恋ゾンビのイブは物語の中心だったのです。
今後は初恋ゾンビのイブがどうなるかが焦点です。
初恋ゾンビのイブの存在をタロウの姉、一姫は気づいたようです。ちょっと惜しいんですが。
どう惜しいかは少年サンデーを読んでくださいね。
タロウの父は初恋ゾンビを知っているようで、「もしタロウが見えているなら退治しなければならない」と言っています。
「完璧な初恋の女性など悪魔に等しいからだ」と。確かに。
一方、指宿もイブを消滅させる方法を探しています。もし、指宿がイブを消滅させたらタロウは彼女を許さないかもしれない。そうなるとタロウと指宿が結ばれるという結末にどう持っていくのでしょうか?
いやはや予想外の展開というのは楽しいモノです。
商売にも必要
商売にも予想外の展開は必要ではないでしょうか?
予想外の展開を体験すると誰かに話したくなります、私のように。
たとえば、ディスカウントが売りの店が超高額商品を扱ったり、利便性が売りの店が「誰が使うの?」という商品を扱ったり。
お客様の期待を、いい意味で裏切ってみてはいかがでしょうか?
そうすれば今よりも顧客体験の質を高めることができるでしょう。
コメント