毎年言っているのに、やったという人、年に一人いるかいないかです。
おはようございます、パワー店長養成講座の小宮秀一です。
今年もこの質問を受ける季節になってきました。
「クリスマスケーキの予約を増やすにはどうしたらいいのでしょうか?」
私が店作りのサポートを始めたばかりの頃の話です。
最初のクライアントの一人にコンビニのオーナーさんがいました。
彼から相談を受けたのがコレ。
当時はまだ、「その業界のことを知りたかったら実際に働いてみればいい」と言うことに気づかないでいました。
だから、どのように売っているのかわからないまま、電気屋の店員のノリで接客用の台本を作ったことがあります。
今だったらわからないことは「わからないんで教えてください」と言えます。
でも当時は「わからない」と言ったら「舐められる」と思っていたのです。
案の定、店長さんから「こんな長い台本、使えない」と却下されました。
今、どうやっているのか?
ま、調べもしないで作ったのですから当然です。
私は店長に頭を下げ、今、どうやって予約を取っているか、教えてほしいとお願いしました。もちろん、お願いには見返りが必要なのは言うまでもありません。
私が知りたかったのは二つです。
- クリスマスケーキの予約をする人で一番多いのはどんな人か?
クリスマスケーキの予約をする人で一番多いのは中高年の常連客とのこと。
- その人にどう言って予約を取っているのか?
常連客が来店して、かつ、レジが混んでいない時に「今年もクリスマスケーキ、お願いします」と言って予約を取っているのだそうです。
常連客にお願いすると10人に3~4人は予約してくれるとのこと。
驚愕
コレを聞いて私は腰が抜けるほど驚きました!
「そんなにカンタンに売れるのか」と感心したのではもちろんありません。
「何ともったいないことをしているのだ!」と仰天したのです。
だって、コレって声を掛けられない常連客がいるってことですよね?
忙しい時間帯に来店する常連客にはお願いできないってことです。
それに、店長だっていつも売場にいるわけではありません。
つまり、店長がいないときに来る常連客にはお願いできないってことです。
この店長、セールスマンとしてはトップクラスだと思いますが、商売人としてはどうかと思います。
クリスマスケーキの予約を増やす方法
私は台本より、直接売上アップできる方法を思い付きました。
小宮「予約した人の住所はわかります?」
私が何を狙っているか、もうおわかりですね?
店長「ええ、わかりますよ」
小宮「何件くらいあります?」
店長「50件くらいかなあ」
小宮「だったらダイレクトメールをやりましょう」
店長「ええ?ダイレクトメールなんか誰も見ないでしょ!」
ま、よくある反応なので慣れてます。
小宮「私が費用持ちますから取り敢えずやってみましょう」
で、結論を言うと、50通手紙を送ったところ、クリスマスケーキの売上が10万円上がりました。
10万円の売上があなたの店にとってどうなのかはわかりません。
しかし、売場で常連客を見つけてお願いするより、ずっと楽に、しかも、より多くの人にアプローチできるのは確かです。
掛かった費用は1万円。悪くない投資だと思いません?
ま、それでもダイレクトメールをやる人はこの記事を読んでいる人の0.1%もいないでしょう。
でも、だからこそやる人はダントツになれるわけです。
ダイレクトメールをやってみようと思った人へ
ダイレクトメールの作り方をすべて説明をする余裕はありません。
そこでココでは「コレだけは忘れてはいけない」というポイントだけ説明しておきます。
1万円の費用のうち、ダイレクトメールの印刷、送付に掛かった必要が、多めに見積もって4000円。残り6000円はインセンティブに使いました。
インセンティブとは、お客様にお願いするときに必要な見返りです。
人様に何かをお願いするときには見返りを用意するのが大人のマナーです。
見返りなしでお願いする人間は礼儀を知らない無礼者と嫌われます。
無礼なヤツのお願いなど聞いてもらえるはずがありません。
ダイレクトメールをやるならインセンティブを忘れないでください。
後日談
ところで、費用の件ですが、オーナーから「粗利が1万円もない」と言われてしまいました。
私はこのオーナー、「商才がないな」と思ってしまいました。
クリスマスケーキの予約をしたお客様がどんな人かわかってないのです。
尊敬できない人と仕事はできません。私は契約を解除しました。
以来、この人からのメールは無視しています。「大人げないかな?」と思わないではないですが。
コメント