おはようございます、パワー店長養成講座の小宮秀一です。
サトさんから「欠品が顧客損失とか言うのは本部の手口ではないですか?」と言う質問メールを頂きました。
サトさんからのメールは次の通り。ちなみに、サトさんはコンビニオーナーです。
サトさんからのメール
「欠品は機会損失ではなく、顧客損失」は本部が店に商品を押し込む手口ではないですか?
欠品阻止で得するのは本部、損をするのは店。
からくりは見えていると思いますが?
コンビニオーナーさんらしいです
失礼ですが、サトさん。
実にコンビニオーナーさんらしい考え方ですね、悪い意味で。
それは「店は自分のモノ」と考えていることです。
「オーナーならみんなそうだろ?」
いいえ、違います。
私がいた2つの会社の創業社長、かつ、オーナー社長はそうではありませんでした。
二人の創業社長
私がいた2つの会社は、どちらも社長一代で、方や社員5万人の企業グループを、方や売上1000億円の小売チェーンを、ゼロから築き上げました。
二人の社長にあまり共通点はありませんでした。
年齢が違い、出身が違い、お金の考え方が違い、仕事の取り組み方も、経営方針も違いました。
それでも、二つだけ共通点がありました。アキバで起業したことと、「店はお客様のモノ」という考え方です。
「店はお客様のモノ」と「店は自分のモノ」の違い
「店はお客様のモノ」と「店は自分のモノ」では何が違うかわかります?
たとえば、あなたの店でお客様が誤って商品を壊したとしましょう。
コンビニだったら、弁当をひっくり返して中身が床に散乱したとか。
こんな時、あなたの店はどちらを選びますか?
1.お客様に弁償させない
2.お客様に弁償させる
1を選ぶ店は小売店としては通常の対応です。
コレ、私たち店長レベルなら普通ですよね。
お客様に恩を売ることができます。それに、自分の懐は痛まないし、
一方、2を選ぶ店のオーナーは「店は自分のモノ」と思っています。
商品はオーナーのお金で買ったものだからです。
だから、商品は自分のモノです。
自分のモノを壊されたら、弁償させたくなる気持ちもわからなくはありません。
しかし、顧客サービスとは真逆の考え方です。
オーナーが「店は自分のモノ」と考えている限り、お客様に支持される店にはなれないでしょう。
オーナーが意識を変えるには?
オーナーが「店はお客様のモノ」と考えられるようにするにはどうしたらいいのでしょうか?
コレは二人の創業社長から答えをもらいました。
カネ勘定を人に任せることです。
創業社長は二人とも商売の才能には恵まれていました。
しかし、金勘定は苦手というか、「そんな時間があったらビジネスしたい」というタイプでした。
彼らは自分のやりたい仕事に専念するため、カネ勘定を全部人に任せることにしました。
どちらにも大番頭がいたおかげで、自分のカネという意識が薄くなり、「店はお客様のモノ」という考え方になれたのです。
コレ、逆でもいいはずです。
あなたがオーナーで、カネ勘定を任せられるヤツがいない場合は、店長を雇えばいいです。
ただし、この場合、店のオペレーションに口を出すのはNGです。
オーナーは「店は自分のモノ」という呪縛から逃れることは難しいからです。
店長の仕事は営業利益という数字だけで評価してください。
欠品で損をするのは…
欠品で損をするのはお客様ですよね?
そう思わないところが「店は自分のモノ」と考えている証拠です。
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