車の相続手続きの代行を頼もうとして、不当に高い手数料を要求されかけたことがありました。この価格設定は私たちが知らないこと、知ろうとしないことに目を付けた狡猾な方法です。この記事では、その経緯を説明し、お客様の怒りを買わない、サービスの価格設定のたった一つのコツを紹介します。
名義変更しました
月曜日に我が愛車オペルアストラの名義変更を行いました。’99年に亡くなった父の名義だったのを私のに変えました。
購入資金は私がキャッシュで払いました。だから、実質的な所有者は私です。
ただ、諸々の契約の都合で名義だけ借りたわけです。
で、父が亡くなったとき、自動車の相続手続きを調べたら、とてつもなく面倒くさそうでした。
20年そのまま
ま、そのうち買い替えるから…と思って気づいたらもう20年乗っています。
経年劣化によるトラブルはあるものの、エンジンや足回りはまだまだしっかりしています。さすがドイツ車、ムダに頑丈です。
それでも何度か買い替えようと思って中古屋ディーラーを訪れたことがあります。その度にディーラーに「こんな状態がいい中古はない」と言われます。
そんなわけで未だに乗り続けています。
ただ、つい最近知ったのが「名義を変えないといろいろ面倒」だと言うこと。売るにしても、廃車にするにしても。
そこでようやく重い腰をようやく上げました。
名義変更をやろうと。
ウェブで調べる
早速ウェブで調べました。
相続の名義変更の代行で10450円と言う業者がいました。
私は超が付くほどの面倒くさがりです。それでできるなら払ってしまおうと思いました。
ただ、書類はこちらで用意しなければならないと言うこと。
その業者のウェブにしたがって書類を用意しました。
査定書
私のケースでは査定証が必要とのこと。
複数の相続人の中の1人が車を相続をする場合は、通常は相続人全員の実印を押した遺産分割協議書が必要。相続人全員に実印を押印してもらい、印鑑証明を用意してもらう必要がある。
しかし、査定価格が100万円以下の場合は「遺産分割協議成立申立書」を使った簡易な方法で名義変更をすることができる。
査定証が必要だが「遺産分割協議成立申立書」には他の相続人の実印は不要で相続人だけの実印でOK。
査定証は「日本自動車査定協会で出してもらえ」とありました。
でも、調べてみると、遠い、時間が掛かる、高い、の三役揃い踏み。とても頼む気になれません。
そこで役所のページを見てみました。
そこには「査定金額がわかればいい」と書いてありました。
私は修理でお世話になっている業者さんにダメ元で「査定書、出してくれない?」と頼んでみました。
すると「いいですよ」。査定書は金曜日に手に入りました。
他の書類も用意
そして週が明けて月曜日。
遺産分割協議成立申立書をPCで作って印刷。
そして往復2時間かけて、本籍地の市役所に行って戸籍謄本を出してもらいました。
そのあと、地元の市役所で印鑑証明を出してもらって書類は揃いました。
ココまでやる頃には、もう10450円を払う気はなくなりました。
だって、陸運局は市役所から20分で行けるから。
合計4つの書類を持って陸運局へ。
陸運局の近所にある代書屋さんで、2350円払って申請書を作ってもらいました。
手続きは陸運局の窓口に書類を出すだけ。10分で終わりました。
面倒なことをお客にやらせて10450円?
面倒なのは書類を用意することの方でした。
面倒なことをお客に全部やらせておきながら10450円は不当に高いと私は感じました。
ま、相続による自動車名義変更など、一生に一度、あるかないかです。コレを「高い」と指摘する人は少ないでしょう。実際、ネット上にそういう声は見つけられませんでした。
しかし、お客様の中には、声の大きい人がいるかもしれません。
「相続による自動車名義変更の代行が10450円は不当に高い」とブログに書く、私のようなヤツが。
全部やってくれるなら喜んで10450円くらい払ったはず。でも、そうではないと私は知ってしまいました。
そんな万が一に備えるため、サービスに価格を付けるときは、次の基準に従うことをお勧めします。
お客様が自分でやると面倒なことは高く、そうでないことは安く、価格設定してください。
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