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「現場は常に正しい」わけではない

それは「在庫がない恐怖症」ってのがありましてね……。

あなたの店ではこんなことはありませんか?

「新商品が足りなくて売り逃しが大量に発生しました。次の週末は今週の倍、手配をお願いします」

そう報告したところ、要望通り入ったが、半分売れ残ってしまった。

これって、よくあることではないですか?

私は数え切れないほどこんな経験があります。

そのうち売れるから」と余裕をぶっこいていると、ほとんど動かず、売場の肥やしになり、やがてバックヤードの肥やしになる…。

こうして昨日の売れ筋、今日の死に筋になるわけです。

そんなことを何度も繰り返してようやくわかったことがあります。

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在庫がない恐怖症

現場の人は「在庫がない」とお客様に告げることを過敏なほど気にするのです。

私はコレを「在庫がない恐怖症」と呼んでいます。

と言う私も人のことは言えません、たぶん。私も平店員の頃はそうだったのかもしれないと思うからです。

なぜ、「かもしれない」のかわかります?

人は一度知ってしまうと二度と知らなかった自分には戻れないからです。

店員にとって在庫がないのは悪です。在庫がないと売るのが難しいし、頭を下げなくてはなりません。

一方、売場責任者にとって、在庫は必要悪です。赤字でも会社は潰れませんが、在庫の持ちすぎは会社を潰すからです

私は売場責任者になってしまったので、もう一店員の気持ちになることはできないのです。

在庫は必要悪だから、新商品も、予定数売ったら、あとはいつでも撤退できるようにしたいのが本音です。

現場の意見は重い

ただ、現場の最前線に立つ人の意見は売場責任者より重たいです、ほとんどの小売店にとって。

現場の人の「新商品が倍あればもっと売れた」という声に抵抗できる店長はそうはいないです。

しかし、新商品が定番となって、売場に残るのはごくわずかです。

それを考えたら「新商品が倍あればもっと売れた」のはそうかもしれませんが、だからと言って、次の週末に倍仕入れるのは話が違うと思います。

あと、アパレル系のお店でよく聞くのがコレ。

「パープルはないの?と言うお客様が多い」と現場が言うので作ってみたらさっぱり売れなかった。

コレも「在庫がない恐怖症」の例です。

現場の人の声を聞くときは、彼/彼女が「在庫がない恐怖症」でないことを確かめるようにして下さい。

「現場は常に正しい」わけではないのです。

余談

「在庫がない恐怖症」は店で扱っていない商品には発症しないのが特長です。

店としてはこちらの情報の方が重要なのですが、なかなか上がってこないんですな、コレが。

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