コンビニの成功が欠品防止にあると知れ渡って以来、何でもかんでも品切れは悪という風潮があります。
たとえば、あなたの店ではこんなことはありませんか?
売場を見ていてたまたま欠品を見つけた本部スタッフ。店長や担当者を呼びつけて「欠品しているぞ。何をやってるんだ」と怒鳴りつける。商品を知らない本部スタッフが鬼の首を取ったように。
私はこういう連中を「欠品バカ」と言って下に見ています。なぜなら、欠品は必ずしも悪いことではないからです。
品切れは悪ではない
そもそも、すべての商品を欠品させないなんて不可能なのです。
いや、方法はあります。すべての商品の在庫を3か月分持てばおそらく欠品は防げるでしょう。
しかし、現代の店にそんな倉庫スペースはありません。それだけの現金を眠らせたら銀行が黙ってないでしょう。何より売れ残った時のリスクが大きすぎます。
月1個しか売れない商品の欠品は悪いこと?
現代の店は売り切れる分の在庫しか持ってはいけないのです。だから、3カ月に1個も売れない商品は売場から排除して、1カ月に1個しか売れない商品の在庫は1個にするのが理想です。
在庫が1個だと1個売れたら欠品します。この欠品は悪いこと?
いいえ。悪いことではありません。
月に1個しか売れない商品が2~3日欠品しても売上には影響ありません。
月初に在庫をチェックしてゼロだったら発注すると言う方法で十分です。それ以外はチェックする必要はないです。むしろ、月に1個しか売れない商品に手間を掛ける方が経営資源の無駄遣いと言えるでしょう。
売れ筋の欠品は悪いこと?
欠品が悪なのは売れ筋だけなのでしょうか?
いいえ、必ずしもそうとも言えません。
たとえば「牛乳は当日仕入れた分をすべて売り切る」方針のスーパーがあります。このスーパーの場合、午後6時頃に行くと牛乳は売り切れてしまっています。
コレは悪いことでしょうか?
このスーパーでは、牛乳をいつでも買えるわけではありませんが、お客様は新鮮な牛乳が買えるわけです。
いつでも買えるけど鮮度が落ちる商品と、スグに品切れするけど新鮮な商品と、どちらがお客様にとって幸せなのでしょうか?
後者に価値を感じるお客様が多ければ商売は成り立ちます。
欠品は悪ではない
欠品は必ずしも悪ではないのです。それ以上の価値を提供できるのなら。
あなたは「何が何でも欠品はダメ」という欠品バカにならないように気を付けて下さい。
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