先日いただいたメールに、「家電店のいらっしゃいませはどうしてあんなに大きな声で変なイントネーションでいうのでしょうか」という質問がありました。
私のいた、家電量販店界隈の「いらっしゃいませ」は評判が悪いですが、直接質問されたのは初めてでした。私に気を遣っていただいていたのでしょうか……。
今日は、電気屋の「いらっしゃいませ」の秘密(?)と、「いらっしゃいませ」の正しい使い方を紹介します。
ぶっちゃけ、電気屋の「いらっしゃいませ」は、挨拶と言うよりは防犯(万引き)対策です。
電気屋の「いらっしゃいませ」には次の2つの狙いがあります。
- 店員がココにいると存在を知らせる。
- お客様の存在を店員が気づいていると知らせる
この2つは万引き対策の基本です。
お客様に気づかせる必要があるので、大きな声で、かつ、変なイントネーションで発声するわけです。
この変なイントネーションが悪い評判の大本ですが、これにはちゃんと理由があります。
声の大きさが同じなら、普通のイントネーションで発声するより変なイントネーションの方が遠くまで届くことがわかっています。これは試せばスグわかります。
だから、店に入った途端、とんでもなく遠くからでも「いらっしゃいませ」と声がかかるのです。
ただ、防犯対策関係なく、「いらっしゃいませ」はこの使い方が正解だと私は思います。
と言うのも、今時「いらっしゃいませ」とお客様に声を掛けてもアプローチは不可能だからです。
「いらっしゃいませ」と声を掛けても反応するお客様はいません。「いらっしゃいませ」は、反応する必要がない言葉になってしまったのです。
アプローチに使うなら、使うのは「いらっしゃいませ」以外の挨拶にした方がいいです
たとえば、午前中なら「おはようございます」と声を掛けましょう。この方がずっとコミュニケーションが図れます。
あれ?もしかして、 セルフサービスの店には関係ない話だと思ってます?
そう思っている人には、「お客様の声を聞かないで商売ができるか!」と言いたいですね。
むしろ、セルフだから話しやすい、聞きやすいってことがあると思いますよ。
接客販売ならなおのこと、挨拶を返さないと、お客様の方が失礼に感じてしまう挨拶をしましょう。それは「いらっしゃいませ」ではないのです。
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