最近、店長にとってリスクとなりつつあるのがメタボです。メタボは健康によくありませんが、店長のポジションを維持するにもいいものではありません。
あなたはメタボ、大丈夫ですか?
大丈夫でなければ悪いことは言いません。ダイエットしましょう。なぜなら、メタボが理由で店長をクビになるかもしれないからです。
売上が上がっていれば、メタボだって何の問題もありません。しかし、いいときばかり続かないのが商売です。問題なのは売上が悪いときです。
「売上が悪いからクビになる」のは当然かもしれませんが、実は、売上が上がらないだけでクビになるのは稀なことです。多くの場合、それ以外の、私たちからすれば枝葉末節なことがクビを左右するものなのです。
ある店長は、たまたま店頭の電飾看板の電球が切れていたのを、社長に見つけられてクビになりました。この店、実績も上がっていなかったのですが、売上が悪いのはこの店だけではありませんでした。対予算とか、対前年で言えばもっと悪い店が他にもたくさんありました。
極端な話、「あいつは気に入らない」でクビになるわけです。好き嫌いはどうしようもありませんが、一般的に「○○だとダメ」と言われるリスクはできるだけ排除しておきましょう。メタボは、タバコと並んで、店長にとってのリスクの筆頭になりつつあります。
5年で8キロダイエットできる方法――即効性なし。でも、リバウンドもなし
実は、私は三十代になってから太り始めました。お客さんに「あの小太りの人」と形容されるようになって一念発起ダイエットを始めて今も続けています。
私がやったダイエットに即効性はありません。「1ヵ月で10キロやせる」なんて効果はありません。ただ、長い時間かけて体質を変えるので、リバウンドの心配はありません。32歳のときに初めて5年で8キロ落として、今もその体重を維持しています。
参考までに、私がやったダイエット法を紹介しておきます。もちろん、ただのダイエット法だけでは終わらせません。
間食を止める
食事は三食だけにして、お菓子類を食べるのを止めました。
飲み物を無糖にする
飲み物は、お茶やブラックコーヒーなど、無糖のものに変えました。
ちなみに砂糖が悪いわけではないそうです。砂糖と脂肪が一緒になるのがやばいんだそうです。
だから、コーヒーにミルクと砂糖はメタボ的には厳禁なわけですね。コーヒーを飲むなら、ブラックか、ミルクだけ、砂糖だけにすべきです。
寝る前の食事は止める
6時以降食事をしないと言うダイエット法があります。これは9時5時で働いている人のための方法で、私たちが使える方法ではありませんが、それでもこの考え方は応用できます。
私は寝る時間から逆算して、5時間前になったら食事をしないようにしました。
イベント事以外の酒の誘いを断る
忘年会や新年会などのイベント以外の付き合いの酒を止めましょう。私は三十代になってからやめました。
そもそも、こうした酒の席で出る話題は、愚痴ばかりで、何のメリットもありません。コミュニケーションが深まると言いますが、それならイベント事で飲めば充分です。
店長の仕事はその気になればいくらでもあります。付き合いで飲むくらいなら、残業するなどして断りましょう。
もっとも、酒だけが唯一のストレス解消法だと言う方もいるでしょう。私からすれば他の解消法を見つけたほうがいいと思いますが、それなら酒の席をお客様を見つける場にしましょう。飲み屋に来ている人に名刺を配るのです。
せっかくメタボになるリスクを冒すのですから、お客様くらい見つけられないと割に合わないと思います。
姿勢を良くする
姿勢を良くすると、それを維持するのにカロリーを使うそうで、ちょっとした運動と同じ効果があるそうです。
あなたは商売に関わってどのくらいですか?
もし、3年以上経っているなら、基本的な接客スタイルを忘れているかもしれません。ぜひ、確認してみてください。大手の店の新人を観察するといいでしょう。
トレーニングを受けた新人は姿勢がしっかりしています。背筋は伸びているし、動作は機敏です。見ていて疲れるだろうなと思いますが、あなたも少し前までできていたはずのことです。それを思い出してやってみてください。
歩く
短い距離なら歩きましょう。5階程度なら、エレベーターやエスカレーターではなく、階段を使いましょう。
もっとも、目的もなしに歩くのはつらいでしょうからお勧めの方法があります。店の近所の個人宅や法人を訪問するのです。あなたの扱っている商品やサービスについて、「何か困ったことはないか」と聞いて歩くのです。御用聞きです。IT全盛の今でも、御用聞きはもっとも効果の高いセールステクニックです。
あなたが、こうしたことに慣れていないなら、なおさらチャンスです。あなたの目的はダイエットです。歩くことが目的なので、虫けらのように追い払われても何の問題もありません。運がよければ新しいお客が獲得できるかもしれないし、売上が上がるかもしれません。
ダイエットしながらこうしたことができるんですから、店長って、本当においしい仕事ですよね。
初出:2006年1月20日「店長のサバイバル術」
コメント