商売は他と違ってナンボもんと言いますが……。
おはようございます、パワー店長養成講座の小宮秀一です。
「売上が欲しかったら、まずは自分の店の強みを見つけることです」とは、マーケティング系のセミナーに行くと必ず耳にする話です。
ノウハウオタクで、かつ、セミナーオタクだった私が言うのですから間違いありません。
でも、あなたは疑問に思ったことはありませんか?
なぜ、他との違いが必要なのかと――。
なぜ、他との違いが必要なのか?
なぜ、他と違うことが必要なのでしょうか?
それは、店に来てもらうにしても、買ってもらうにしても、私たちはお客様の次の疑問に答えなければならないからです。
1.なぜ、今すぐ買わなければならないのか?
2.なぜ、私たちの店から買わなければならないのか?
似たような商品を似たような価格で売っている店はたくさんあります。たくさんある店の中で、私たちの店で買わなければならない理由を、お客様に提示するのは私たちの責任なのです。
この「お客様が私たちの店で買う理由」のことをUSP(ユニーク・セリング・プロポジション)と言います。
と言う話は教えてくれるのですが、では、具体的にどうすればいいか、方法を教えてもらえることはほとんどありません。もしかしたら、個別にコンサルティングを受ければ教えてくれるのかもしれませんけどね。
どんな店でも使えるUSP
幸いにも店の場合、どんな店でも使えるUSPがあります。USPなのにどんな店でも使えると言うのは矛盾しているようですが、本当にどんな店でも使えます。
それは、地域における商品の専門家と言うことです。たとえば次のように。
・「××で唯一、○○のプロがいる店」
・「××で最大の売場面積の○○取扱店」
・「××で最大の○○を品揃え」
××に地名、○○にあなたの店が得意とする商品名を入れればUSPの出来上がりです。穴埋め式ですから、本当にすぐにUSPを作ることができます。
店は地域密着の商売です。商圏を越えた商売はできません。しかし、地域にあることがそのまま強みになります。地域名は誇大広告にならない限り、広い地域名にしましょう。地域名に関しては他に注意することはありません。
もう一つが商品の専門家です。「商品の専門家である」と言うことができれば強力な差別化になります。私は大手の家電量販店と競合していましたが、「私たちはパソコンの専門家」だと位置付けることで何とか戦ってきました。
ただ、地域名と違ってこちらは注意が必要です。
チラシや看板などの販促物で「私たちは○○の専門家」と掲げても、実体が伴わなければ決してお客様は認めません。
専門家と名乗る以上は、専門家だからできることを提供しなければなりません。
私の場合、「私たちはパソコンの専門家」だと言うUSPに説得力を持たせるため、カスタマイズしたモデルを提供したり、家電量販店ではやらないメンテナンスやパーツ交換も対応したりました。
ぶっちゃけ、これらはものすごく面倒な仕事です。全部自分たちでやらなければなりませんしね。
しかし、人が削られてこうした対応ができなくなった時点で専門家ではなくなってしまいました。実際に「看板に偽りあり」とネットで叩かれましたし。
専門家でいつづけるのは本当に大変なことです。でも、だからこそ、専門家と名乗れることには価値があるわけです。
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