期待以上の働きって何?って話です。
おはようございます、パワー店長養成講座の小宮秀一です。
書店で立ち読みした雑誌に「期待以上に働いてもらうには?」という記事を見つけました。最近、ビジネス誌でよく見かけるテーマです。
もしかしたら,この「期待以上に働いてもらう」というのがトレンドなのかもしれないです。
だが、しかし。
「期待以上に働いてもらう」と困るのは私たちだと思うのですが?
コレって期待以上の働き?
たとえば、次のようなケースは期待以上の働きと言えるでしょうか?
お客様から電話で「商品が入っていない」とのクレームがありました。
対応したパートの波戸さんは、事実を確認後、お客様のところまで商品を届けました。届けに行く時間は、自分の勤務時間外を使いました。この間、店長の指示は一切仰いでいません。
クレーム対応が苦手な店長には「代わりにクレーム対応してくれて助かった」と思う人も多いでしょう。そういう店長にとっては、波戸さんは期待以上の働きをしてくれたと言えるでしょう。
しかし、コレを期待以上の働きと言ってはいけないです。期待以上の働きとは、店長が楽をすることではないからです。
期待以上の働きを期待して、部下をダメにする無限ループ
この場合、万が一、お客様と波戸さんの間にトラブルが起こったら、あなたはどうします?
女性販売員がセクハラ被害に遭うのは私が現役の頃からよく聞く話です。
あなたは違いますが、99%の店長は「何で(クレームがあった時点で)相談しないんだ?」と言うでしょう。
もっとも、そういう店長は相談されたらされたで「それ(クレーム対応)くらい自分で考えてやれ!」とか言うでしょう。
だからと言って、自分で考えてやって失敗すると「何で勝手にやっちゃうかなあ~」とか言うでしょう。
そして「何で相談しないんだ?」に戻ります。期待以上の働きを期待して、部下をダメにする無限ループです。
何もトラブルがなければ「期待以上の働き」で、トラブルが起きたら「勝手な働き」になるのです。
このようにカンタンに評価がひっくり返ることは決して「期待以上の働き」ではないはずです。
期待以上の働きを定義する
こんな対応をしないためには、期待以上の働きを定義することをお勧めします。
たとえば、私にとっての期待以上の働きとは、計画を10%以上上回る結果を出すことです。それ以外、私にとって期待以上の仕事はありません。
私は部下に、私の指示していないことを、気を利かせてやってほしくありません。それは私のためにならないからです。気づいたら私に言うか、私が不在なら副店長に言ってほしいです。それが私が部下に期待する仕事です。
また、お客様が関わる仕事を、時間外にしてほしくありません。コレを黙認することはブラックワークを容認することになるからです。
期待以上の働きにスーパーマンを求めていませんか?
期待以上の働きにスーパーマンを求めていないかを考えてほしいと思います。
もし、店長が言わなくても、仕事をやってくれる人がいるなら、店長は必要ないではありませんか!
彼/彼女から店長がどう見えるか、考えてほしいです。
それでもあなたは期待以上の働きをしてくれるスーパーマンがほしいですか?
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