春は店を立て直す絶好の機会です。ただし、あなたが「本気だ」と、部下が信じれば、ですが。
おはようございます、パワー店長養成講座の小宮秀一です。
出先でのことです。
あるカジュアル衣料品店を訪問しました。
クライアントさんの競合店なので見ておこうと思ったのです。
店に入ると、二人の女性店員がおしゃべりをしていました。私が来たことにも気づかないほど夢中になっていました。
「教育がなってないな」と思いましたが、その感想は店員の一人が発した次の言葉で吹き飛びました。
「どうせすぐ飽きるから大丈夫」
何に飽きるのか? 何が大丈夫なのか? あなたは気になりませんか?
私は気になりました。このような陰口を私も言われたことがあるからです。
私は気配を消して二人の話に聞き耳を立てました。
するとこういうことを話していました。
店長が「来店したお客様全員にお声がけしなさい」と指示を出しました。
まあ、こんな指示を出している時点で、この会社に商才がないのは明らかです。
たぶん、買う気のあるお客を店に連れてくるより、買う気はなくても店に来たお客に売る方がカンタンと思っているのでしょう。
それが間違っているのは明らかです。
だって、買う気のあるお客様に売る方がはるかにカンタンだし、お客様にも感謝されます。
つまり、この会社、お客様を店に連れてくる方法を知らないと言うことです。
買う気のない人に売りつけようとすると嫌われるし、万が一売れたとしても二度目に来てくれるかどうかは疑問です。
そんな商売が続かないのは明らかです。
また、買う気のない人に売りつけることは、お客様を尊重していないと言えます。
お客を財布としか思っていないのでしょう。そして、如何に財布から金を出させるかしか考えていないのです。
本気だと思われていない
ところが、二人の店員が話題にしていたのはそんなことではありませんでした。
二人に話題は「すぐに飽きるから適当にやっておけばいい」と言うことでした。
二人とも店長が言ったことを本気だと思っていないのです。
オーナーに言われたことをそのまま伝えているだけか、あるいは本で読んだことに影響されただけだと思われているのです。
たぶん、似たようなことが何度もあったのでしょう。
「○○をするように」と言われて実践しても評価されないことがあったのでしょう。あるいはやらなくても注意されないと言うことがあったのでしょう。
事実、二人の店員は私が入ってきても声がけしませんでした。店長が見ている時だけやればいいと思っているのです。
私の場合は4S
実は、私にも似たような経験があります。
私の場合は4Sです。
社長に「店が汚い」と怒られる度に、「4Sを徹底しろ」というのですが、部下は誰一人本気にしませんでした。
なぜなら、4Sをやってもやらなくても評価しないからです。私は4Sに無関心な店長だったのです。
こんな店長がいくら「4Sを徹底しろ」なんて言っても誰も本気とは思わないです。だから、私の店は2年近く荒れ放題だったのです。
あなたが本気だと知らしめる
あなたのお店、立て直しは進んでいますか?
もしうまく行っていないのなら部下があなたの本気を信じていないのかもしれません。
店を立て直すとは、あなたが今まで軽視してきたことに取り組むと言うことです。
そりゃ部下もカンタンには本気にしませんわね。
ココに大きな壁があると言うことです。
あなたの本気は部下に伝わっていますか?
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