お客様は切り替えが上手ではありません。
急な切り替えには、すぐに対応できないのです。
店は、それを計算した行動が求められます。
たとえば、電話応対。
ちゃんとした店はいきなり「はい、小宮商店です」と店名を名乗ることはしません。
店名の前に「お電話ありがとうございます」とか「おはようございます」とか枕詞が付きます。
どうしてだと思います?
マナー?
はい、マナーもありますが、最大の理由は違います。
最大の理由はお客様に切り替える時間を与えるためです。
人は初めて聞く声に慣れるのに3~5秒かかります。
いきなり「はい、小宮商店です」では聞き取れないのです。
だからお客様に「小宮商店ですか?」と聞き返されるんですわ。
さて、人間が一番頼る感覚は視覚です。
同じことは視覚にも言えます。
たとえば、ハードディスクコーナーからマウスコーナーのように、異なる商品の売場に入るとき。
最初の1~3秒くらい(陳列台1~2個分、幅にして120~180センチくらい)、お客様はうまく切り替えができません。
そのため、この範囲の商品を見落としてしまいます。
見落とされるということは売れないということです。
コレ、意外に見過ごされるデッドスペースですから要注意です。
異なる売場が接する場所には、購買頻度の高い商品、ヒット商品・新商品などの話題の商品、関連性の高い商品、逆に、まったく関連のない商品を置くようにしましょう。
「お客様は見えない商品を買うことはできない」、コレ鉄則です。
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