おはようございます、小宮です。
商売はお客がほしいモノを扱えば売れます。商売で成功したければ、お客がほしいモノがわかればいいのです。
では、お客がほしいモノを知るにはどうしたらいいのでしょうか?
お客に聞けばいいんです。
POSデータを分析するのもいいでしょう。でも、店の場合、お客は目の前にいるんです。お客に直接聞いた方が早いです。
ただし、聞き方が問題です。
たとえば「何か欲しいのはありませんか?」なんて聞くのはダメです。そんな質問はまったく意味がありません。
なぜなら、お客は、自分が何を欲しいのか、本当にはわかってないからです。それも当然です。お客は商品には素人ですからね。
お客は、知らない商品のことなど考えられないのです。
CD?RドライブやDVD?ROMドライブが普及し始めた頃の話です。
CD?Rドライブがあれば、自分のオリジナルCDを作ることができます。DVD?ROMドライブがあれば、DVDの映画を見ることができます。
その頃、多くのお客は、CD?RドライブとDVD?ROMドライブのどちらを買うか、迷っていました。もちろん、両方買える経済力がある人は別ですが。
「CD?RドライブとDVD?ROMドライブ、どちらを買えばいいの?」とは、当時のFAQでした。
数多くのお客が悩んでいましたが、「1台で両方使えるのはありませんか?」と質問したお客は一人もいませんでした。
お客は存在しない商品のことを考えることはできないのです。だから、お客に「何かほしいモノはありませんか?」と聞くのはムダなのです。
「CD?RドライブとDVD?ROMドライブのどちらを買うか」という悩みを解決する商品は程なく発売になりました。
CD?R/WとDVD?ROMの2つの機能を持つコンボドライブがリコーから発表されたとき、私は、「そんなに仕入れて売れるのか?」とバイヤーに陰口を叩かれるほど大量の発注を指示しました。
直接言われなかったのは、当時の私がイケイケだったからです。
言うまでもなく、結果は大ヒット。
ライバルがあまり仕入れなかったため、私の店がほぼ独占的に販売することができ、たっぷり儲けさせてもらいました。
私が陰口を叩かれるほど仕入れた理由はわかりますよね?
コンボドライブは、「CD?R/WとDVD、どちらを買った方がいいの?」と言うお客の悩みを解決する商品だからです。
悩みはニーズであり、悩みを解決する商品は売れるからです。
おわかりですね?
お客に聞くべきなのは、欲しい商品ではありません。お客が今、困っていること、悩んでいることに耳を傾けるのです。
金の鉱脈はココにあります。
コメント