おはようございます、小宮です。
あなたの店は冷やかしで入ることができる店ですか?
おっと、若い人には冷やかしの意味がわからないかもしれませんね。
あなたの店は、買う気がなくても入ることができて、買わなくても何の抵抗もなく出ることができる店ですか?
私が子供の頃は、書店で立ち読みをしていると「立ち読みはやめてください」と怒られたものです。
駄菓子屋でも、何も買わずにウロウロしていると「買わないなら帰れ」と言われました。
電気屋に就職したときも「冷やかしはとっと追い返せ」と言われました。アキバの店員がすぐ寄ってくるのは冷やかしを追い返すためでもあったのです。
「買わないお客は来なくていい」と言うのが高度成長期の店だったのです。
なぜなら、高度成長期はお客がたくさんいたからです。買うお客の相手をするのに忙しく、買わないお客は本当に商売の邪魔だったのです。
もちろん、今はそんなやり方は通りません。通らないどころか「買わないなら来るな!」とか言ったら閉店への道まっしぐらでしょう。
現代の店作りでは、入り易いことと出易いことがもっとも重要なポイントです。
では、どうしたら入り易く出易い店になるのでしょうか?
物理的、心理的な障害を取り除くのは当然として、何よりも、買う目的がなくても来店しやすい仕掛けを作ることです。
お客が入っている店にすることが、入り易く出易い店にする近道なのです。
なんて書くと「お客が来ないから困っているんだよ」と突っ込まれそうですが、これが事実です。
現代の店は、冷やかしのお客でもいいので店内にいてもらうことが重要なのです。
だから、トレイがあるならお客に開放すべきです。
ちょっとでもスペースがあるなら椅子を用意してお客を休ませたらいいんです。
店内にブロードバンドのネット回線があるなら無線LANのアクセスポイントとして無料で提供すればいいんです。
無料で提供できるサービスがあれば無料で提供して店内の賑やかしになってもらえばいいのです。
ただ、こうした仕掛けは目に見える成果が見えないので続かないんですね。
特売が短期間に大きな成果を上げられるのと比べると、どうしても見劣りしてしまいます。
ただ、成果がないのではありません。効果測定が難しいから効果がわからないだけなんです。
なぜなら、「お客はお客のいる店に集まる」というのは店作りの真理だからです。
たとえ冷やかしのお客でも賑やかしの価値はあるのです。
最後までお読みいただきましてありがとうございました。
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