あなたの店の売場構成はどうなっているでしょうか?
食品スーパーなら野菜売場、鮮魚売場、肉売場、惣菜売場等々。パソコンショップなら、デスクトップパソコン売場、ノートパソコン売場、プリンタ売場、デジカメ売場等々。
このような商品別の売場構成がほとんどではないでしょうか。
しかし、商品別の売場構成は、お客にとって買いやすいのでしょうか?
お客様が買いやすい売場構成とは?
と言うのも、商品別の売場構成は必ずしもお客様の都合で作られたものではないからです。
そもそも、商品別に売場が分かれている最大の理由は、バイヤーの担当が分かれているからです。もっとも、バイヤーの担当が分かれるのは仕入先がそうだからなんですけどね。いずれにせよ、お客様の都合ではなく、売り手の都合なわけです。
それで買いやすい売場ができるならいいんですが、そうではないから問題なんですね。
お客様は店に何を買いに来ているのか?
新人の頃を思い出してください。お客は店に何を買いに来ていると教えられましたか?
「商品」と答えた人はもう一度基本から勉強し直すこと。
お客様は商品を買いに来ているのではありません。商品を使うことで得られるベネフィット(便益)、ソリューション(問題解決)、フューチャー(未来)をお客は買いに来ているのです。
お客様は食品スーパーに野菜を買いに来ているのではありません。「今晩の夕食はどうしよう」という問題を解決するために来ているのです。
パソコンショップには「デジカメ」を買いに来ているのではなく、「思い出を残す方法」を買いに来ているのです。
しかし、お客様の都合に合わせた売場構成の店はごく少数です。
お客様に合わせた売場構成の店が少ない理由
その理由は極めて単純で、お客様のベネフィット、ソリューション、フューチャーに対応した売場構成にするのはものすごく大変だからです。
お客様の都合に合わせた売場構成は、売場だけ変えれば済む話ではありません。店の組織は商品別になっていますから、ここから変えなければなりません。
一般に、本部スタッフとは、現場には「変わらなければダメだ」と言いますが、自分は変わりたがらない人種です。99%の企業はここで挫折してしまいます。
もっとも、組織の問題をクリアできたとしても、次の商品の絞込みで揉めるでしょう。
お客様の都合に合わせた売場構成とは提案型の売場です。提案型の売場が多数の商品を薦めるのは完全に矛盾しています。
それでも、お客様の都合に合わせた売場構成にした方がお客様にはわかりやすいです。
わかりにくい売場とわかりやすい売場、どちらが選ばれるかは言うまでもないでしょう。やるべき価値はあるのです。
まずは売場の一コーナーから
まずは、売場の一つのコーナーから始めてみてください。
野菜を売るのではなく「今晩の夕食はどうしよう」という問題を解決する売場を。
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