他社管理の独自ドメインの場合、 さくらインターネット――に限らず、レンタルサーバの運営会社すべて――が推奨している設定は、独自ドメインのネームサーバに、レンタルサーバのネームサーバを設定することです。
たとえば、ムームードメインの場合は次のように設定することを推奨しています。
この設定方法は、私が推奨している設定とは異なり、入力するのが2カ所、しかも、決まった文字です。こちらの方が圧倒的に、カンタンに設定できます。
それでも、私は、この設定を推奨しません。その理由を説明します。
他社管理のドメインでさくらインターネットのネームサーバを設定する方法を推奨しない理由
なぜなら、SPFの設定ができないからです。
SPFとは、迷惑メールを撲滅するためのインターネットメールの規格の一つです。この設定ではSPFが設定できないです。だから、推奨しないのです。
SPFは、差出人メールアドレスが実在しているかをメールサーバに問い合わせる仕組みを提供します。と言うのも、インターネットメールの規格では、差出人メールアドレスはカンタンに詐称できるからです。
迷惑メールの場合、差出人メールアドレスを詐称していることが多いです。なぜなら、本当のメールアドレスがわかったら迷惑メール対策は容易になるからです。
そこで導入されたのがSPFという仕組みです。差出人が実在していたら迷惑メールの可能性は低いと考えられるからです。
さくらのレンタルサーバのドメイン設定にはSPFの設定がある?
さくらのレンタルサーバのドメイン設定画面にはSPFの設定があります。
しかし、これが有効になるのは、独自ドメインをさくらインターネットで管理した場合に限られます。独自ドメインを他社で取得した場合は、ここで設定しても、SPFは有効にならないのです。
他社で取得した独自ドメインでSPFを設定するにはDNSレコードを編集する必要があります。 そのためには、ネームサーバをさくらインターネットのns1.dns.ne.jpとns2.dns.ne.jpではなく、独自ドメインを取得したサイトのネームサーバを使わなければならないのです。
だから、こちらの設定は非推奨というわけです。
迷惑メールにならない保証はない
SPFを設定したからと言って、迷惑メールにならない保証はありません。また、SPFを設定しないと必ず迷惑メールになるわけでもありません。
それでも、迷惑メールになる可能性を少しでも減らすことができるかもしれないです。だったら、難易度の高い設定をやる価値はあると思いませんか?
なお、私の推奨する設定では、SPFレコードも同時に設定できます。どちらがいいか、よく考えてみてください。
私が推奨する、SPFレコードも設定できる方法はこちらを見てください。
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