アニメを見て号泣したのは、半世紀生きてきて初めてです。
おはようございます、パワー店長養成講座の小宮秀一です。
ちなみに、「全俺が泣いた」という表現は「全米が泣いた」をもじったモノでネットスラングです。
私が号泣したアニメというのがこちら。
3D彼女リアルガール
原作は少女マンガらしいです。らしいというのはマンガまで追いかける余裕がないので。
あらすじは……
主人公の男子は、二次元を愛する高校生のオタク男子。そんなオタクがヤリマンの噂が絶えない、超絶美少女と転校するまでの半年限定で付き合うことに。
他人の気持ちが理解できないオタク男子は、彼女や親友、彼を好きになってくれた女子を傷つけながら、また、自身も中傷によるいじめで傷つきながら、周りと一緒に成長していく物語です。
と言う、オタクが真人間になっていく物語だと、はじめは思っていました。しかし、半年限定という伏線にとんでもないオチが待っていたのです。
美少女は脳の病気のため、アメリカで手術をすることになっていたのです。その手術には記憶を失うというリスクがあったのです。
それを知って、なお、オタク男子は彼女を送り出します。「自分のことは忘れてもいい。生きてくれていたらいい」と。
彼女が渡米して5年。オタク男子と彼女は再会します。しかし、彼女にはオタク男子の記憶はありません。果たして彼女の記憶は戻るのか?
ネタバレすると、少女マンガですから結末はお察しの通りです。それなのに、なぜ、全俺は号泣したのでしょうか?
それは、オタク男子と美少女、二人の気持ちの変化が丁寧に描かれていたからです。
たとえば、この作品は映画化もされています。アニメで号泣した直後に、見てみましたが、2時間で2クールのエピソードを語りきれるわけもなく。
特に、この物語のクライマックス、オタク男子が彼女の病気を知る、送り出す、落ち込む、5年経つ、再会すると言う流れが映画だと早すぎます。
コレならクライマックスのエピソードを思い切ってカットした方が良かったと思います。それなら、ちょっともの悲しいラブコメで終われたはずです。でも、そうすると原作軽視と叩かれるのか……。
共感ポイントはいじめられっ子の属性
話がずれました。
オタク男子の設定で共感できるのが、昔いじめられっ子であり、今もいじめのターゲットだと言うこと。
いじめられっ子はいじめに耐える過程で、傷つかないために鈍感さを身に付けます。その鈍感さが、普通の人と付き合うとき、今度は他人を傷つける方向に向いてしまいます。
オタク男子が周りの人を傷つけてしまうところはリアルでした。
リアルに感じた理由
なぜリアルだと感じたのか?
それは私も小学一年の頃、いじめに遭っていたからです。私は自分の思っていることを言葉にできない子供でした。
思い出す度、今でも悔しくなるエピソードがあります。机の中に糊をぶちまけて教科書をダメにされたことです。首謀者は忘れもしないヒノジュンコと言うブスです。
私がそれに気づいたのは授業が始まる直前です。机の中から国語の教科書を出そうとすると、指先にベットとした感覚が。取り出すと教科書は糊にまみれていました。開くことができなくなりました。
ヒノジュンコと言うブスは、私の前に座っていました。ブスは私の方を振り向いて教科書の状態を確認してニヤリと笑いました。
そしてヒノジュンコは「先生、小宮君が教科書をダメにしています」と言いやがったのです。私は「違う」という言葉が言えませんでした。教師も私の話を聞こうとせず、「小宮君、もっとちゃんとしなさい」と叱責するだけでした。私は悔し涙を流しました。
それに追い打ちを掛けるように教師は言いました。「ほら、泣かない。自分が悪いんでしょ!」と。教師にそう言われたら、自分が悪いみたいに感じてしまいます。コレがいじめ対策の難しいところでしょう。
私は自分がヒノジュンコにいじめられていると誰にも言えませんでした。私は死を選ぶことは考えませんでしたが、苦しみを感じないようにする努力はしました。
ヒノジュンコには3年生でクラス替えになるときまでいじめられました。最後の方はいじめられても反応しないという技を身に付けました。
3年生になるといじめから解放され、私は明るくなりました。しかし、今度は同級生を泣かせてしまうと言う、自分がいじめっ子のような立場になっていました。
私の言葉がきついと言われたのです。私は「死ね」と言われても何も感じません。気にしていたら私はいじめに耐えられなかったからです。しかし、普通の子には言ってはいけないことなのです。私は他人が傷つく言葉がわかるのに小学6年まで掛かりました。いじめられっ子からのリハビリはそれくらい掛かるのでしょう。
オタク男子に感情移入
そんなオタク男子の傷つけっぷりが自分の子供の頃と重なって、すっかり感情移入してしまいました。そんな自分と似ている男子が、彼女との別れに苦しんで、最後あの結末なんて!
私の涙腺が決壊しても仕方ないですよね?
子供の頃、いじめられた経験のある人、そのいじめを自分一人で克服した経験のある人は一度「3D彼女リアルガール」を見てください。やさしい涙に浸れることでしょう。
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