店長に必要なスキル【接客販売力】
接客販売力とは、お客と接客して販売できるスキルのことです。どちらかと言うと、店長よりは販売員に要求されるスキルですが、私は店長も接客販売力のスキルは持っているべきだと思います。たとえ、あなたの店が接客販売をしない店であってもです。
理由は一つ。接客販売力は、お客作りのスキルと同様、商品が何であれ、物を売る商売なら、どんな業界でも通用するスキルだからです。接客販売を知識として覚えるのは誰でも出来ますが、身に付けるには練習しなければなりません。練習も、実際のお客を相手にすることほど最高の練習はありません。あなたは絶好の環境にいるわけで、この機会を逃すのはもったいなさ過ぎます。
「今までさんざん接客してきたよ!」
そういう人もいるかもしれません。旧Manager-NETで、店長以前の仕事をアンケートで調べたところ、現場の販売員だった人が97%と圧倒的多数でした。だから、もう既にマスターしていると思うのも無理はありません。
が、しかし。接客スキルは使わないと衰えるのです。体で覚えた技術は大丈夫ですが、その技術を使うための体力は使わないと確実に衰えます。
接客における体力とは、お客が声を掛けて欲しいしぐさを見極めたり、セールスに対するお客の反応を感知する観察力、クロージングをかけるタイミングを察知する勘、お客の気持ちを惹きつける間と言った、言葉で説明するのが難しいスキルです。残念ながらこうしたスキルは、1年も接客の現場を離れると確実に劣化してしまいます。そりゃそうです。こうしたスキル、日常生活ではほとんど使わないですからね(いや、本当は使える場面は山ほどあるんですが。それはまた別な機会に)。
また、使う機会がないと完全に失ってしまうのが情報処理能力です。
販売経験のない人が、店舗に配属されて最初に驚くのは情報量の膨大さです。まずは、店のどこに何があるのかを覚えることで苦しみます。その上で、個々の商品の特長を知り、ベネフィットを知り、セールストークを覚えるわけで、初めての人は、私たちをスーパーマンだと思う人もいます。もっとも、販売の仕事が、それほど知的な仕事だと思われていないこともありますけどね。
だから、店長になっても、出来るだけ売場に立つとか、営業に出るとかして、接客機会を持つようにしてください。既にマスターしているなら、せっかくのスキルを錆びつかせないように気をつけてください。また、あなたが接客しない店の店長なら、営業に出てスキルを磨いてください。
接客販売のノウハウは、それこそ山のようにありますのであえて一つを紹介することはしません。本屋に行けば、90%以上内容が同じ本がありますので読みやすいものを読めばいいでしょう。
教材を紹介する代わりに、あまり本には書かれていない接客の極意を紹介しましょう。と言っても、プロならみんな知っていることですけどね。
接客の極意は、お客自身に商品を選ばせることです。なぜなら、人は他人に説得されたくないものだからです。
しかし、その選択した商品を、あなたから買ってもらわなければ意味はありません。そのためにあなたは、お客に商品を選び方を教える必要があります。
この選び方は、雑誌や本、インターネットで手に入る一般的な情報(つまり、ある程度見なれた、または聞きなれた情報)をベースにしていながらも、お客が知らない新しい情報をプラスしていく必要があります。そうでなければ、あなたから買う理由がありません。
お客が知らない情報を知っているあなたは、店員から専門家へ格上げされます。人は、セールスマンの言うことは信用できなくても、専門家の言うことは無条件に信じてしまうものです。これが接客販売の極意です。

